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樹冠
「樹冠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
樹冠の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「軽井沢」より 著者:寺田寅彦
しの春の雪に折れたのだそうである。降雨のあとに湿っぽい雪がたくさん降って、それが
樹冠にへばりついてその重量でへし折られたそうである。こういう雪の山路に行き暮れて....
「からすうりの花と蛾」より 著者:寺田寅彦
らみ、それからさらにつるを延ばして手近なさんごの木を侵略し、いつのまにかとうとう
樹冠の全部を占領した。それでも飽き足らずに今度は垣の反対側のかえでまでも触手をの....
「病室の花」より 著者:寺田寅彦
鉢にさしてある木札で始めて知った。薬びん台に載せて始めてよく見ると、葉鶏頭に似た
樹冠の燃えるような朱赤色は実に強い色である、どうしても熱帯を思わせる色である。花....
「自画像」より 著者:寺田寅彦
事が一度ならずあった。その後に、ある日K君と青山の墓地を散歩しながら、若葉の輝く
樹冠の色彩を注意して見ているうちに、この事を思い出して話すと、K君は次のような話....
「破片」より 著者:寺田寅彦
い芽を出している。老衰して黒っぽくなりその上に煤煙によごれた古葉のかたまり合った
樹冠の中から、浅緑色の新生の灯が点々としてともっているのである。よく見ると、場所....
「烏瓜の花と蛾」より 著者:寺田寅彦
にからみ、それから更に蔓を延ばして手近なさんごの樹を侵略し、いつの間にかとうとう
樹冠の全部を占領した。それでも飽き足らずに今度は垣の反対側の楓樹までも触手をのば....