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橘屋
「橘屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
橘屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
をまた持って来て一、二ヵ所の訂正を求めた。 「こんなべらぼうな文句じゃ踊れないと
橘屋が云いますから」と、その作者はべらぼうという詞に力を入れて云った。 金助を....
「一世お鯉」より 著者:長谷川時雨
れどお鯉さんもたいていじゃなかったのですよ。一体|無頓着《むとんちゃく》なのに、
橘屋《たちばなや》ときたら、そのころはしどい借金だったのですからね。厭《あ》きも....
「秋草」より 著者:島崎藤村
のあつまりのことで、花の風情を人の姿に見立て、あるものには大音羽屋、あるものには
橘屋、あるものには勉強家などの名がついたというのも、見るからにみずみずしい生気を....
「おせん」より 著者:邦枝完二
ひとひらにさえ、音も気遣う心から、身動きひとつ出来ずにいた、日本橋通油町の紙問屋
橘屋徳兵衛の若旦那徳太郎と、浮世絵師春信の彫工松五|郎の眼は、釘着けにされたよう....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
の玉だらけの円顔を見せてきた。 もう萬朝ではない、亡父の名をくれてやって二代目
橘屋圓太郎、いよいよ先代写しに高座可笑しく、先代写しに日常そそっかしくはなりまさ....
「役者の顔」より 著者:木村荘八
、われわれの歌舞伎マスクが、順に一つ減り、二つ減りして、私の記憶で云えば、最後に
橘屋が六段目の勘平を一幕出すという噂がありました。戦争のいつ頃でしたろうか。あの....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
ては把手の無い器かも知れない。 ちょうど、慧鶴が清水禅叢にいた時分、清水の町に
橘屋佐兵衛という呉服屋があった。一人娘があって、その頃の慧鶴とは二つ違いの十七だ....