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橙
「橙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
橙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
》の葉かげにラム酒を飲んだことを覚えている。ラム酒は非常にアルコオル分の少ない、
橙黄色《とうこうしょく》を帯びた飲料だった。
僕の父は幼い僕にこう云う珍らしい....
「三十年後の東京」より 著者:海野十三
やっているのですか」 十メートルくらいの高さの美しい広告塔だった。赤、青、紫、
橙、黄などのあざやかな色でぬられ、そして、ぐるぐると回転している、目をうばうほど....
「赤外線男」より 著者:海野十三
外線であった。 赤外線というのは、一種の光線である。人間は紫、藍、青、緑、黄、
橙、赤の色や、これ等の交った透明な光を見ることが出来る。この赤だの青だのは、ラジ....
「気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
の上にギラギラと反射し始める。そして間もなく――私達はW駅に着いた。 赤、緑、
橙等さまざまな信号燈の配置に囲まれて、入換作業場の時計塔が、構内照明燈の光にキッ....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
見る見る剥れつつあった。 何という新鮮で濃情な草樹の息づかいであろう。緑も樺も
橙も黄も、その葉の茂みはおのおのその膨らみの中に強い胸を一つずつ蔵していて、溢れ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
て一泊させた。 「今夜はいい月夜だから、芝居を一つお目にかけようか」 そこで、
橙の実十余個を取って堂下にころがして置いて、二人は堂にのぼって酒を飲んでいると、....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
やっているのですか」 十メートルくらいの高さの美しい広告塔だった。赤、青、紫、
橙、黄などのあざやかな色でぬられ、そして、ぐるぐると回転している、目をうばうほど....
「ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
路が走っているのです。九本の道路が並んでいますが、両側とも外のが白。それから青、
橙《だいだい》色、藍《あい》、赤となって、まん中が赤です。白が一番おそく走ってい....
「地球要塞」より 著者:海野十三
は真赤な光にかわった。その赤色光は、消えなかった。その代り赤色光は、いつの間にか
橙《だいだい》色にかわった。
橙色になったと思っているうちに、今度は淡紅色《た....
「月世界探険記」より 著者:海野十三
、まるで大地のように涯しなく拡がり、そして地球は、ふりかえると遥かの暗黒の空に、
橙色に美しく輝いているのであった。 「さアいよいよ来たぞ」と艇長はさすがに包みき....
「露肆」より 著者:泉鏡花
ょこちょこ走りで、玩弄物屋の婦の背後へ、ぬっと、鼠の中折を目深に、領首を覗いて、
橙色の背広を着、小造りなのが立ったと思うと、 「大福餅、暖い!」 また疳走った....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
燥紙の上に半ば乾き、ある物は圧板の下に露を吐き、あるいは台紙に、紫、紅、緑、樺、
橙色の名残を留めて、日あたりに並んだり。壁に五段ばかり棚を釣って、重ね、重ね、重....
「不周山」より 著者:井上紅梅
手に咬みつきさえするのであった。そこで彼女は、白い石をはめ、それで足らなければ、
橙色のものと薄黒いものを集めて、後から出来上がるときに裂目につめ、火をつけてこれ....
「幸福な家庭」より 著者:井上紅梅
を閉じ、雑念を拒止して心を落著けて腰を下した。彼は一つのひらたい丸い黒い花が、黄
橙の心をなして浮き出し左眼の左角から漂うて右に到って消え失せた。続いて一つの明緑....
「扉の彼方へ」より 著者:岡本かの子
ます。 その人は骨組ががっしりして大柄な樫の木造りの扉のような感じのする男で、
橙色がかったチョコレート色の洋服が、日本人にしては珍らしく似合うという柄の人でし....