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「檳榔樹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

檳榔樹の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夢十夜」より 著者:夏目漱石
合せていた。ところへ豚が一匹鼻を鳴らして来た。庄太郎は仕方なしに、持っていた細い檳榔樹《びんろうじゅ》の洋杖《ステッキ》で、豚の鼻頭《はなづら》を打《ぶ》った。....
冥土行進曲」より 著者:夢野久作
に、やがて蛍色の情熱的な光りに満ち満ちた一つのホールに出た。棕梠、芭蕉、椰子樹、檳榔樹、菩提樹が重なり合った中に白い卓子と籐椅子が散在している。東京の中央とは思....
九州の東海岸」より 著者:宮本百合子
た海岸の巖石が、地質の関係で、亀甲形や菊皿のような形に一面並んでいる、先に南洋の檳榔樹、蘭科植物などが繁茂した小島が在る。その巖の特殊な現象と、その小島に限って....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
ある。 まず市場。 果物市場。 パイナップルと青香|樒の雄大な山脈。檸檬・檳榔樹の実・汁を含んだ蕃爪樹・膚の白い巨大なココナッツ・椰子玉菜・多液性のマンゴ....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
、ずん/\玄関口から案内もなくずうっと奥へ通り、粥河圖書の居ります二|間の大床の檳榔樹の大きな柱の前の処へぴったり坐って、体を据えました。これは若し乱暴でも仕掛....
南島譚」より 著者:中島敦
の中にも妻のエビルの姿は見えない。彼は心重く己が家へと歩を運んだ。 ひょろ高い檳榔樹《びんろうじゅ》木立の下の敷石路をギラ・コシサンは、忍び足で灯の無い家に近....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
宝庫を守る有尾人種(中) 二十八 私の見つけた果樹園には椰子や檳榔樹やパインアップルやバナナの大木が枝も撓わに半ば熟した果実をつけて地に垂れ下....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
て、二階を限りとす。気候は年中夏のみにて春秋冬なく、街頭は樹木に乏しく、わずかに檳榔樹くらいを見るのみ。ゆえに、日光ただちに赤土に反射し、人をして日射病を起こさ....