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「欠陥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

欠陥の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
疑惑」より 著者:芥川竜之介
なければ、ちと御会得《ごえとく》が参らないかも存じませんが、妻は不幸にも肉体的に欠陥のある女でございました。(以下八十二行省略)………そこで私はその時までは、覚....
或る女」より 著者:有島武郎
はない。これまでもずいぶんいろいろなうわさが耳にはいったはずなのに「僕はあの女の欠陥も弱点もみんな承知している。私生児のあるのももとより知っている。ただ僕はクリ....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
――そうしてその発達がもはや完成に近い程度まで進んでいることは、その制度の有する欠陥《けっかん》の日一日明白になっていることによって知ることができる。戦争とか豊....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
するには、自分の生活に対する不満を本当に感ずる外にはない。生老病死の諸苦、性格の欠陥、あらゆる失敗、それを十分に噛みしめて見ればそれでいいのだ。それは然し如何に....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
では、遊星軌道が円形でなくまた黄道面に対して傾斜しているのは、一番初めから対称の欠陥があったとして説明することができるというのである。しかし将来太陽となるべき中....
奇賊悲願」より 著者:海野十三
二三度|肯いてみせる。その白い襟元の美しさに烏啼は目をやって、貫一の奴はどこかに欠陥があるのかなと思った。 「さあ、ここらで飯にしよう」 と、貫一は茶碗をお志....
金属人間」より 著者:海野十三
これからくりひろげられる物語の事実により、はたしてかれの研究が本ものか、それとも欠陥《けっかん》があるかを判定されればよいのである。 さてここで、さきにかかげ....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
水艦は、一たいこれからいかなる行動にうつろうとするのであろうか。 飛行島の欠陥? 飛行島の夜は明けはなれた。 熱帯地方の海は、毎日同じ原色版の絵ハガキ....
成長が生んだ私の恋愛破綻」より 著者:伊藤野枝
たのでした。 例えば、ある注意すべき事件が持ち上がりました。それは現在の社会の欠陥なり不徳なりを充分露骨に現わしているとします。私はそれに対してすぐに心からの....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
抜される。或る霊は、特殊の使命を遂行すべく特派される。或る霊は、一人物の性格上の欠陥を補充すべく、特にその人に附けられる。又|或る霊は、理想型の人間を造るべく、....
北斗帖」より 著者:違星北斗
全くアイヌの宣伝と弁明とに他ならない。それには幾多の情実もあるが、結局現代社会の欠陥が然らしめるのだ。そして住み心地よい北海道、争闘のない世界たらしめたい念願が....
錦紗」より 著者:犬田卯
ちという運命にとりつかれているのかも知れなかった。 それにしても、どこに自分は欠陥があるのだったろう。人並みに物も考え、他人のいうことも分らなくはないつもりだ....
明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
これに代るものがなく、善悪正邪の巷において迷児《まいご》となる者が多く、社会的の欠陥もまたけっして少なくなかったのである。憲法は明治二十三年二月十一日の紀元節を....
明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
て一丸とし、実行するでなければならぬという考えから、余は国民道徳を主張し、学界の欠陥を補い、大いに倫理を実際的ならしむるに努力したのである。しからばその国民道徳....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
悪というは精神の健全不健全の謂で、いわゆる敗徳者、堕落者、悪人、罪人等は皆精神の欠陥を有する病人である、その根本の病因を医さないで訓誡、懲罰、刑辟を加えても何の....