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「欽仰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

欽仰の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
日本山岳景の特色」より 著者:小島烏水
スを、統御する威厳と運命とを備えているものは、畢竟《ひっきょう》するに日本山岳の欽仰《きんぎょう》すべき大徳の女王、富士山で、高さにおいては言うまでもないこと、....
運命」より 著者:幸田露伴
るは、真に是れ帝王の言にして、堂々正大の気象、靄々仁恕の情景、百歳の下、人をして欽仰せしむるに足るものあり。奈何せん寒微より起りて、智浅く徳|寡し、といえるは、....
十二支考」より 著者:南方熊楠
に光彩を添えた文武の偉人をこの寺に葬り、その像を立てた。その間を夕方歩むと、真に欽仰畏敬《きんぎょういけい》の念を生じた。件《くだん》の『必携』十頁に、ある卑人....
芭蕉について」より 著者:宮本百合子
って、それぞれの芸術のつくられた環境の意味と今日の私たちの現実との関係を見失った欽仰讚美の美文をつらねる流行をも生じた。私は俳諧の道にはよらず散文の道をとおって....
宝に食われる」より 著者:宮本百合子
。本当の芸術愛好家なら、仏教の信仰をそのものとして奉持しなくても、美から来る霊的欽仰を仏像とその作者とに対して抱かずにはおられない。彼等は感歎し、讚美する。端厳....
明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
進者を援ける気概のあった勝《すぐ》れた婦人も多かったのだ――世人は改革者の人物を欽仰《きんこう》して、それらのことまで目標とし、師表とした誤りである。ともあれ、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
》して、ことごとく船の底へ下積みにされてしまいました。 船中の者も、この勇者を欽仰《きんこう》することは一方《ひとかた》ではありません。 その勇気といい、筋....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
国に有する一代社交の顕著なる中心となり、逍遙院前内府の文名が後の代まで永く歌人の欽仰するところとなり、ややもすれば灰色がちになり自暴自棄に傾かんとしつつあった彼....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
自分たち自身の陰鬱な生涯には一度も射さなかった輝かしい希望に対して、純粋な愛情と欽仰とから、喜んで自分を奴隷にしようとする、あの非利己的な人間――それは女性の間....