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歎称
「歎称〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
歎称の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
文字語言あることなし。これ真に不二の法門に入る」 とて、かえって維摩の「黙」を
歎称しているのです。古来、「維摩の一黙、声雷のごとし」といっておりますが、この黙....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の時はもうすっかり島田の手腕に敬服してしまって、ここは剣ではない禅であると、生涯
歎称して已《や》まなかったとのこと。 机竜之助は何をしている。心おくれたか、逃....
「魚玄機」より 著者:森鴎外
に厭倦を生じて罷めたのである。 温の机の上に玄機の詩稿があった。李はそれを見て
歎称した。そしてどんな女かと云った。温は三年前から詩を教えている、花の如き少女だ....
「旅愁」より 著者:横光利一
いる噴水を眺めた。日本は健康でいいね、と歎息した紳士の言葉は、跳り出て来た若者を
歎称する老人の声のように矢代には聞え、ふと照れ気味で自分の国を振り返ってみるのだ....
「黒猫」より 著者:島木健作
か痛快なような笑いのこみあげてくるような気持だった。それは彼の大胆不敵さに対する
歎称であったかも知れない。そういえば彼奴ははじめから終りまで鳴声ひとつ立てなかっ....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
も、艶なのと違ってお品よく、見飽きないお姿でした。美しいものの好きな母は、いつも
歎称しておりましたが、後年兄の嫁をという時に、「おあや様のような方はないものかし....