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止め
「止め〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
止めの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
うに人かげが幾つも動いている。少年はこの飾り窓の前へ通りかかり、飾り窓の左に足を
止めてしまう。少年の姿は膝の上まで。
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このカッフ....
「影」より 著者:芥川竜之介
しろすがた》を見送ったなり、ちょいと両肩を聳《そび》やかせた。が、すぐまた気にも
止めないように、軽快な口笛を鳴らしながら、停車場《ていしゃば》前の宿屋の方へ、太....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
えました。その時はこう云う彼の言《ことば》も、単に一場の口頭語として、深く気にも
止めませんでしたが、今になって思い合わすと、実はもうその言《ことば》の中に傷《い....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
へ立ち退《の》いてしまう。しかも海路を立ち退くとあれば、行《ゆ》く方《え》をつき
止める事も出来ないのに違いない。これは自分一人でも、名乗《なのり》をかけて打たね....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
えました。
「あれですよ。半之丞の子と言うのは。」
「な」の字さんもわたしも足を
止めながら、思わず窓の中を覗《のぞ》きこみました。その青年が片頬《かたほお》に手....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
って来た。それが洋一の姿を見ると、電柱に片手をかけながら、器用に彼の側へ自転車を
止めた。そうしてペダルに足をかけたまま、
「今田村さんから電話がかかって来ました....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
前に神父が一人|跪《ひざまず》いている。女はやや驚いたように、ぴたりとそこへ足を
止めた。が、相手の祈祷していることは直《ただち》にそれと察せられたらしい。女は神....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
ある。馭者《ぎょしゃ》も勿論馬車の上に休んでいたのに違いない。が、俺は格別気にも
止めずに古本屋の店へはいろうとした。するとその途端《とたん》である。馭者は鞭《む....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
の自殺を何か金銭上の失敗の結果ではあるまいかと考えてみる。結局たしかなところを突
止めることは出来ないので、そうした類いの自殺者に対しては、ただ漠然と「不思議な」....
「初雪」より 著者:秋田滋
てもらうことが出来たことを知って、しみじみと嬉しい気がして、そのまま先を読むのを
止めてしまった。そして、手紙を持っている右の手は、静かに静かに膝の上へ垂れて行っ....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
学をなしその上にて東京へ出でよ、学問は所にはよらじ、上磨きだけを東京にてせよ」と
止められ、志を屈して一年程は独学したれど、はしる馬の如き出京の志し弱き手綱に繋ぐ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
既に一八五四年から物理学の教授にはなっておった。 それでも、まだ灯台等の調査は
止めずにやっておったが、トリニテー・ハウスは商務省とも相談の上、この調査はやめて....
「寡婦」より 著者:秋田滋
ュヘラザアデの想像はとうてい彼女たちの頭には浮んで来なかった。 この遊びももう
止めにしようとしていた時である、先刻から、未婚の女でとおして来た年老いた伯母の手....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
早くなった。少々残酷だとは思ったが、気持が好かった。私はもう一息で小鳥の息の根を
止めるところだった。が、そのまま死なせては血が見られないことになる。 そこで、....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
ると、子のないお神さんが大変喜んでくれたので、ほっと安心しました。しかし伊作に口
止めされているので、小判の話なぞは一言も言いませんでした。「もし金のことが発覚す....