止める[語句情報] »
止める
「止める〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
止めるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
なく、矢庭《やにわ》に一人が牛の※《はづな》を取って、往来のまん中へぴたりと車を
止めるが早いか、四方から白刃《しらは》の垣を造って、犇々《ひしひし》とそのまわり....
「影」より 著者:芥川竜之介
がら、こう云う寂しい闇の中に、注意深い歩みを運んでいた。
その内に彼はふと足を
止めると、不審そうに行く手を透《す》かして見た。それは彼の家の煉瓦塀《れんがべい....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
へ立ち退《の》いてしまう。しかも海路を立ち退くとあれば、行《ゆ》く方《え》をつき
止める事も出来ないのに違いない。これは自分一人でも、名乗《なのり》をかけて打たね....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
御止《およ》しなさいましよ。御召しでもよごれるといけません。」
お蓮は婆さんの
止めるのも聞かず、両手にその犬を抱《だ》きとった。犬は彼女の手の内に、ぶるぶる体....
「路上」より 著者:芥川竜之介
何分よろしく取計らってくれ給え。」
十九
野村《のむら》が
止めるのも聞かず、俊助《しゅんすけ》は鳥打帽にインバネスをひっかけて、彼と一しょ....
「白」より 著者:芥川竜之介
。続けさまにけたたましい黒の鳴き声が聞えました。しかし白は引き返すどころか、足を
止めるけしきもありません。ぬかるみを飛び越え、石ころを蹴散《けち》らし、往来どめ....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
だ夕暮の空気を、烏ほどの大きさに切抜いたかと思いましたが、ぎょっとして思わず足を
止めると、そのまますっと小さくなって、互にからみ合いながら、見る見る空の色に紛れ....
「誘惑」より 著者:芥川竜之介
ろに明るくなりはじめる。彼はふとこの奇蹟《きせき》に気がつき、洞穴のまん中に足を
止める。始めは驚きの表情。それから徐ろに喜びの表情。彼は十字架の前にひれ伏し、も....
「美術曲芸しん粉細工」より 著者:阿部徳蔵
りを歩いて行つた。ふと気がつくと、すぐ目の前に大きな花屋があつた。彼は急いで車を
止めると、つか/\店の中へはいつて行つた。そして、 『チユウリツプはあるかい?』....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
んだ者が、とても現世へ戻れるものでない事は充分承知しているのですが、それで矢張り
止めることができないのでございます。 しかも何より困るのは、現世に残っている父....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
憾である。が、原本はなかなか大部のものであるから、爰には単に要所|丈を紹介するに
止める。若しも読者にして、ゆっくり味読さるるならば、其の分量の少なきを憂えず、得....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
に歩いて行った。 しかし僕は暫らくの後、いつか胃の痛みを感じ出した。この痛みを
止めるものは一杯のウイスキイのあるだけだった。僕は或バアを見つけ、その戸を押して....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
の自殺を何か金銭上の失敗の結果ではあるまいかと考えてみる。結局たしかなところを突
止めることは出来ないので、そうした類いの自殺者に対しては、ただ漠然と「不思議な」....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
、磁針を入れる箱の底に純粋の銅。 そこで、アラゴの考えるには、銅が磁針の運動を
止めるからには、反対に銅を動したなら入れて置いても、少しも影響を受けない。その後....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
早くなった。少々残酷だとは思ったが、気持が好かった。私はもう一息で小鳥の息の根を
止めるところだった。が、そのまま死なせては血が見られないことになる。 そこで、....