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「正大〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

正大の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
船医の立場」より 著者:菊池寛
またすぐ叫んだ。 「閣下、貴下の言葉は私を首肯《しゅこう》させる。が、しかし公明正大な好奇心によってわが国へ渡航せんとするこの愛すべき青年の身の上を考えてやって....
近時政論考」より 著者:陸羯南
わち後の民選議院建白者は政策において粗豪の嫌いなきにあらざれども、その気質は※儻正大を旨とし、学者の講談、志士の横議には毫も危懼を抱かず、むしろ喜んで聴くの風あ....
骸骨館」より 著者:海野十三
、わかったよ。では諸君、さよなら」 「なにか遺言はない?」 「遺言?」 「だって正大君。君は骸骨を見たとたんにびっくりして死んじまうかもしれないからね。何か遺言....
大脳手術」より 著者:海野十三
しこの種の手術を施行するについては、瀬尾教授のやっておられるように、飽くまで公明正大でなければならぬと思う。つまり瀬尾教授の場合は、例えばここに交通事故があって....
もくねじ」より 著者:海野十三
だらない話に夢中になっているお蔭で、こんなことになったのである。それは決して公明正大であるとはいえない。身は一つのもくねじであるが、日本に生まれた以上、やっぱり....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
それからM君は中之島公園のベンチへ腰かけて、もっと自分の趣味と自力でやれる公明正大な商売はないかと考えたのでした。数日の後彼はテンプラ屋を決心しました。テンプ....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
証明を以て、汝等の考慮に供するにとどまる。これを採用すると否とは、偏に汝等の公明正大なる心の判断に任せるより外に道がない。 われ等の所説を裏書するのには、或る....
若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
いました。友だちの賞讃はいいものです。 「それで、あなたの秘密ってなあに? 公明正大にいいなさい。」 「いってしまうと、こまることになるかもしれないんですが、い....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
の父祖がすでに義しくして北条氏の奸譎のために貶せられて零落したものであった。資性正大にして健剛な日蓮の濁りなき年少の心には、この事実は深き疑団とならずにはいなか....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
ノメノメ恥を包んで私の前へは出て来られないはずであるのを、サモ天地に恥じない公明正大の人であるかのような平気な顔をして私の前に現れた。これが神を畏れ罪を恥じて悔....
」より 著者:カフカフランツ
少しばかりやさしくしてさしあげるためなんです。でも、わたしという人間は完全に公明正大なんですから、――わたしはあなたとは公明正大にしかおつき合いできないのです。....
審判」より 著者:カフカフランツ
を見た。見かけたところ年下らしい男から、ここで杓子定規の説教をされるのか? 公明正大に言ったおかげで、訓戒されるわけか? そして、逮捕理由についても命令の出し主....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
いけれども、三年、五年と住むに従って、どうもイギリス人の遣り方は立派である、公明正大である、慈悲深い遣り方である。こういう政府の下に属するのは非常に結構である。....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
お笑い草である。法官は国家に給を受けている、という理由から、彼の動機はつねに公明正大だという結果が出てくるだろうか? その他に、もう一つ、こみいった事情があった....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
くとらない――許され難い僕の御無沙汰をさえも。君はいつもかわらぬ忠実な善良な公明正大な友であってくれる。――君を、君たちを、僕のためにどんなに大切な貴いものであ....