正当化[語句情報] » 正当化

「正当化〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

正当化の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
するように見える修養宗教も、実は忽ち社会的闘争からの脱却を説いたり、社会的不幸の正当化を説教したりせざるを得まい。そういうものに触れない抽象的な宗教的心情や信仰....
イタリー芸術に在る一つの問題」より 著者:宮本百合子
整列すること、敬礼すること、同じ黒い皮膚を持った沙丘の彼方の土民を射撃することを正当化されているリビヤ土人の一隊である。人間再出発の重大なモメントである土民との....
浦和充子の事件に関して」より 著者:宮本百合子
す。戦争は殺すということについて英雄心をもたせ、優越感を与えてきた。殺人を権力が正当化しました。戦の罪悪は、戦がその戦場でやった非人道的なことのほかに、こうして....
イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
れは必ずしも彼等の無知からではない。 時代錯誤は、無意識的であるが故に、自らを正当化し得るという期待を有つことが出来る(この虚偽が組織的で執拗である所以は之で....
社会時評」より 著者:戸坂潤
である資本主義的なものとの間の、外見上の対立を特に象徴させるために、今度のように正当化されているものに他ならない。でそう考えると、この争議の価値は、それが模範で....
加藤正宛書簡」より 著者:野呂栄太郎
す)ことに二七年テーゼ、草案、三二年テーゼを相互対比したり、または野村氏の見解を正当化するために二七年テーゼを(しかも野村氏の理解されるような意味でならなおさら....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ともなかった。そこでは、成功が、いかに価値ある成功でもが、それを得る手段をすべて正当化することなく、また民衆の崇拝を左右することがなかった。人気は穏和で丁重で親....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
てであった。それらの小文士は、牧歌時代や革命時代の人々と反対に、自分自身の悪徳を正当化せんがために、自然の人間を不徳なる動物と見なしがちであった……。ところがク....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
も彼のほうばかりが悪いのではなかった。それでも彼は罪が自分にあると考えた。自分を正当化するために勢い込んだことをみずからとがめた。友に反対して自分を正当だとする....
飛騨の顔」より 著者:坂口安吾
天皇記と神話は嫡流をヒダへ追って亡して大和中原を定めた庶流が、その事実を隠したり正当化するために、神話から三十代ぐらいまでの長い天皇物語をつくって、同一人物や事....
次郎物語」より 著者:下村湖人
の大多数は、正面からは全く反対のできないようなことを理由にして、自分たちの立場を正当化したがるきらいがあるが、そうしたずるさは、ひとり指導層だけに限られたことで....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
の神器の争奪だ。天皇は三種の神器だ、というのは神皇正統記の思想なのである。南朝を正当化するには、特にこういう論理が必要でもあった。戦争に妙な論理が必要だというこ....
二十歳のエチュード」より 著者:原口統三
こんなものさ」 僕はこうした人々の魂胆の醜さが見えすいている。 自分の空想を正当化そうとするロマンチストたち。 「あるいは、フロイドのいうとおりかもしれない....
」より 著者:カフカフランツ
。ことに、あの娘たちを訪ねたということを、あの娘たちに負うている成功というもので正当化することでもできさえすれば、いよいよそうだ。しかし、こうしたことを考えてフ....
審判」より 著者:カフカフランツ
かりなのだが、自分がこの銀行にあってまだなんらかの意味を持ち、自分の考えは自分を正当化する力を持っているのだ、という意識に非常なよろこびを感じたので、もうやめる....