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「正方〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

正方の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
関係は、左図のように、直六面体の形で表わすことができる。 この図において、正方形をなす上下の両面は、ここに取扱う趣味様態の成立規定たる両公共圏を示す。底面....
錯覚の拷問室」より 著者:佐左木俊郎
1 集落から六、七町(一町は約一〇九メートル)ほどの丘の中腹に小学校があった。校舎は正方形の敷地の両側を占めていた。北から南に、長い木造の平屋建てだった。 第七学....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
科学者も同意したところである。この金字塔は、他の同種の建築物と同様に、その精密に正方形をした底面の辺が正しく東西にまた南北に向かうような位置に置かれていて、その....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、熊城は不審を唱えた。 「だが、胡桃・巴旦杏・桃葉珊瑚・水蝋木犀の四本では、結局正方形になってしまうぜ」 「いや、それが魚なんだよ」と法水は突飛な言を吐いた。 ....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
た。片膝を立て背を曲げた。立てた膝頭へ肘を突き、掌の上へ顎を乗せた。それを灯明が正方から照らした。肘の外側が仄々と光った。薄瑪瑙色の光であった。立てた膝頭から脛....
魔法修行者」より 著者:幸田露伴
いている。それだけの談さえもなかなか尽きるものではない。一より九に至るの数を九格正方内に一つずつ置いて、縦線、横線、対角線、どう数えても十五になる。一より十六を....
工場細胞」より 著者:小林多喜二
うわけでないんだから。 それから、一寸聞きたいことがあるんだが、と赤い薄い鬚を正方形だけはやしたその男が、四囲を見廻わした。 二人は大通りから入ったカフエー....
暗号の役割」より 著者:海野十三
ない。……するとこの窓はうまく明けてあるのかもしれない。……あっそうだ。四角だ。正方形だ、十字ずつの正方形だ。横にしても、さかさにしても同じ形の同じ大きさだから....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
一個の建物が立っていた。木口で作った建物ではない。岩で作った建物である。その形は正方形、いや丈《たけ》の方がうんと高い。長方形と云うべきであろう。十畳敷きぐらい....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
に馬がいたり、大戦争が始まっていたりする。実に超現実とは見えるけれどもしかし実に正方形の室内が確実に存在し、まさに大戦争が立体的な箱の中にさもほんものらしく始ま....
ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
″\、八頭の馬に引かせてやって来ました。 私は九本の棒を取って、二フィート半の正方形ができるように、地面に打ち込みました。それから四本の棒を、二本ずつ平行に並....
リギ山上の一夜」より 著者:斎藤茂吉
ス山の角笛を以てお起こし申上げます」と書いてあった。 帰って来て見ると、部屋は正方形ではなく角のところが少しく欠けている。その部屋に小さい寝床が二つ並んでおり....
嘘の効用」より 著者:末弘厳太郎
されたものが少なくないであろう」といっております。 しかし、「擬制」が完全な改正方法でないことはイェーリングも認めているとおりです。「擬制」の発生はむしろ法律....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
ボロにくずれかけていた。その中に日本と露西亜との境界標石が厳然と立っているのだ。正方形の台座に据えられた鼠いろのその標石は高さは二尺にも満たないであろう。北面に....
情鬼」より 著者:大倉燁子
全部同色の鼠色で、寄木細工の床の上には処々にペルシャ絨氈が敷いてある。あるものは正方形に輝き、あるものは細長くあたかも蛇の背のように冷めたく光っている。光線の加....