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此の所
「此の所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
此の所の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
は何よりも安心だ、余は我知らず笑顔と為って、今疑った詫びを述べようとして居ると、
此の所へ遽ただしく虎井夫人が遣って来た、夫人はいきなり秀子の手を取り「大変ですよ....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
い申すのは甚だ恐れ多い事ですが、私から外へ出す書信を御不許可に遊ばす際にはこの所
此の所が悪いから不許、この所を抹消したなら発信を許可してやると云う事に、一寸お印....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
ら石を切出したり、炭を焼いたり、種々の山稼ぎをいたして活計を立っている様子です。
此の所から小田原まで五里十九丁、熱海まで二里半|余で、何れへまいるのにも路は宜し....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
のイイダ氏が議会を通じて首狩禁止令を出しているのだから、之は当然である。しかし、
此の所罰は実際には行われなかった。スティヴンスンは憤った。島の宗教家共が案外首狩....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
翌暁まだ熄まぬ雪を履んで東する事又五里、此の姪の浜に来りて足をとゞめぬ。
虹汀
此の所の形相を見て思ふやう。此地、北に愛宕の霊山半空に聳えつゝ、南方|背振、雷山....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
て相果つれば、手前がこれまでの罪も消え、成仏得脱致すでござろう、お手に掛けて只今
此の所に於て切って下さるか、又は手前の様な者は切るはお腰の物の穢れと思召して、縄....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
守護すべきを誓言したる八幡大菩薩は、いま日蓮の難を救うべき義務があるに、「いかに
此の所に出で合はせ給はぬぞ」と責めた。 神明を叱咤するの権威には、驚嘆せざるを....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
を連れ出して逃げるような心得違いを致しました右内ゆえ、天罰|主罰報い来って、只今
此の所で旦那様のお手にかゝって死ぬのは当前でございますが、江戸表に残った女房おか....
「雑信(二)」より 著者:種田山頭火
なりたいのです。十四五の頃は一寸熱中して少年界などへも投書したことがありましたが
此の所は遠ざかっていますのでてんで御話になりませんが是非御仲間に入れて戴きとうご....