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此処な
「此処な〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
此処なの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
ゝ》を拝借しまして、此処で少し養生致します。さア惣吉力一ぺえ押せよ」
惣「母様
此処な処かえ」
母「もっとこっち」
惣「もっと塩梅《あんべえ》が悪くなると困....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
る、庄吉は直に縛られてしまい、又是は何者か顔を揚げいと髻を取って引起すと若し……
此処な家の夫の七兵衞さんの死骸が出たのじゃが」 永「えゝ何……死骸それは……どゞ....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
付媚かしく生々として睛、何の情を含みてか吾与えし櫛にジッと見とれ居る美しさ、アヽ
此処なりと幻像を写して再一鑿、漸く二十日を越えて最初の意匠誤らず、花漬売の時の襤....
「蛇怨」より 著者:田中貢太郎
にこして自己を嘆美する皆の話に耳をやっていた。 「やっぱりあんな魔物を打つには、
此処な親爺じゃないと打てないよ」と、親類の男が云った。 「そうとも、
此処な親爺は....
「鷲」より 著者:田中貢太郎
んでんの上の方を鷲が飛びよったと云うぞ」 「ほう鷲が」 「そうよ、鷲が」 「鷲が
此処な処におるじゃろうか」 「どうか知らんが、飛びよったと云うぞ」 「鷲は人を掴....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
に悪い事があるから向うでも打擲したのだろうから隠さず云え」 市「隠すも何もねえ、
此処な家へ来て芸妓が来ねえって皿小鉢を投って暴れるので、仕方がねえから、私用があ....
「地獄の使」より 著者:田中貢太郎
立った。 「おい婆さん、俺達は地獄から此処の爺さんに頼まれてやって来た者じゃが、
此処な爺さんは、この世に在る時に、あまり因業であったから、閻魔王の前で、夜も昼も....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
ではござりやせんか」 妻「よく知って居るのう、当家が鹽原と云うよ」 多「それでは
此処な家は、あの元と阿部様の御家来であったが、久しく浪人して上州小川村に居て、ま....
「赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
がわが忠勇なる女性の軍事探偵を虎の檻へ入れて夫の餌食にしたことがあり、その場所が
此処なので、虎公園の名があるのだそうだ。義憤の念を禁じ得ないではないか。公会堂を....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
体じゃアねえか、云わねえと打ッ殺すぞ」 喜「あれは己ア村の丈助というもんですが、
此処な家は金も有り、家の様子を知ってるから大丈夫だ、己が案内をするから来う、汝え....
「童話」より 著者:室生犀星
しょうね、だからお母さま一人を置いてどこへも行きはしないでしょうね、お前のうちは
此処なんだし、別に帰って行処ってないわけなんですから何時までもいるんでしょうね。....