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「此後〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

此後の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
なんです」 「瓦斯マスクのことなんか、軍部に委しといたら、いいじゃないか。それに此後は戦争なんて無くなってゆくのが、人間の考えとしたら自然だと思うよ。聯盟だって....
壊れたバリコン」より 著者:海野十三
信ハ約二時間後、スナワチ午前四時ニ行ウベシ。貴局ノ都合如何」 相手「応諾。当方ハ此後ノ通信ヲ倹約セザルベカラズ。電源ノ消耗ト、更ニ急報スベキ事件ノ発生ヲ予期スレ....
振動魔」より 著者:海野十三
告白せねばならない――彼の本名を曝露しない其の理由は、彼の妻君である柿丘呉子を、此後に於ても出来得るかぎり苦しめたくないからなのである。呉子さんは野獣的な今の世....
山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
らしいものでも感じて貰えればよいと思うたのだ。こんな事をわざわざ書いておくのは、此後に出て来る数|个条の潜在するもののはたらきと、自分自身混乱せぬよう、自分に言....
高島異誌」より 著者:国枝史郎
い、お助け申しましてござります。いざお受け取り下さいますよう……尚又もしお館様に此後ご災難などござりました際には、私の力の及ぶ限りは、必ずお力になりましょう程に....
血の文字」より 著者:黒岩涙香
さしむるにや、斯く思いて余は殆ど震い上り世には恐ろしき夫婦もある哉と嘆じたれど、此後の事は是よりも猶お酷かりき。 余は修学に身を委ねながらも、夜に入りては「レ....
無惨」より 著者:黒岩涙香
れば如何に相談せしか金起は妾を其宿の下女に住込ませ己れは「七八」の小使に雇れたり此後一年を経て明治二十年の春となり妾も金起も築地に住い難きこと出来たり其|因由は....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
し居ります罪に非ざれば、真の申立を為す能わず、就いては被告は前科あります事とて、此後いかに身の濡衣たる事を弁明なすも、中々容易に言い解く詮もなきことゝ思われます....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
なれ、子とも見よ、親とも仰げと殿下の云われた木村父子を見継がぬならば、我が武道は此後全く廃《すた》る、と云切った。町野も合点の悪い男ではなかった。老眼に涙を浮べ....
風流仏」より 著者:幸田露伴
に居続して妻の最期を余所に見る事憎しとてお辰をあわれみ助け葬式済したるが、七蔵|此後愈身持放埒となり、村内の心ある者には爪はじきせらるゝをもかまわず遂に須原の長....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
雑木林に投げ棄てゝ往った。追かけて撲ちのめそうか、と思ったが、やっと堪えた。彼は此後仙さんを憎んだ。其後一二度来たきり、此二三年は頓斗姿を見せぬ。 我強い仙さ....
過渡人」より 著者:豊島与志雄
ら、却って会社のためになるではございませんか。」 「なるほど、それでお前は笹尾が此後再びあんなことしないと確信するんだね。それもどうだかね。……がそれはそれとし....
南国太平記」より 著者:直木三十五
、幾人程かの」 「さ、少しも、夫は、妾に洩らしませぬゆえ」 「成る程――そして、此後、何んとするな、お前達」 「国へ戻りまして」 「居候か」 「親族もおりますこ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
知シタトテ帰シタラ、二三日タッテ、マタ新二郎ガ来テ、帳面ヲ出シテ、金五両置イテ、此後ハ加入ノ人々ガ来ルト云ッテ帰ッタ故、全ク妙見ノ利益《りやく》ト思ッテ、ソレカ....
マダム貞奴」より 著者:長谷川時雨
知れなかった。けれど、その当否はともかくとして、我国の、新女優の先駆者としては、此後《こんご》どれほどの名女優が出ようとも、川上貞奴に先覚者の栄冠はさずけなけれ....