此所[語句情報] »
此所
「此所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
此所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
の綿羊と山羊とを別つが如く彼等を別ち云々、 と馬太伝二十五章にあることが路加伝の
此所にも簡短に記されてあるのである、未来の大審判を背景として読みて此一節も亦深き....
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
怪しい医師はパキパキした声で云った。 「なに!」 「一刻も早く御帰国なさい。だが
此所で御覧のとおり、事態は極度に悪化しています。遁れる路は唯一つ、お濠をくぐって....
「三角形の恐怖」より 著者:海野十三
恐怖を抱かせることの出来た私は、もうそれで所信の点を充分確かめ得たわけですから、
此所で手を引くのが当り前でした。しかしいつの間にやら私の興味はこういう概念的なこ....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
校に会わせて下さい。内容はお目に懸らなければ言えませぬ。早く願います。僕の名刺が
此所にあります」 と私は学生の肩書のついた名刺を出しましたことです。歩哨は僕の....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
でしょうか。やあ、貴方は大変お顔の色がわるい、お風邪をめしたのじゃありませんか。
此所に幸い熱さましのカプセルと、ホット・レモンもありますよ、こいつをグイッと、ど....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
、丁度五本の腕の海盤車の化け物だというのです。いかがです。もしお望みでしたら、今
此所でその気味の悪い瘢痕をごらんに入れてもようございます」 「まあ、ちょっと待っ....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
/\と飛ばしていた。其処此処の熱灰の中からは折々余燼がチラ/\と焔を上げて、彼地
此所に眼を配る消火夫の水に濡れると忽ち白い煙を渦立たして噴き出した。満目唯惨憺と....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
て闇取引じゃない、正当なる利得ですし、それにねえ鉛華さん……」 と、ベラントは
此所を先途と商才のありったけをぶちまけて、遂に鉛華を完全に手に入れてしまったので....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
月光下の箱根山 それは大変月のいい夜のことでした。 七月の声は聞いても、
此所は山深い箱根のことです。夜に入ると鎗の穂先のように冷い風が、どこからともなく....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
ながら夫人はぐっと神経質になって、新吉が帰ろうと立上りかけるときに門番がわざ/\
此所まで届けて来た日本からの手紙を見ると、差出人は誰だかとくどく訊いた。新吉はそ....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
蘆荻や楊柳が繁るのみで、それも未だ枯れもやらず、いやに鬱陶しく陰気なので有った。
此所の渡しというのは、別に渡し守がいるのではなく、船だけ備えて有るばかりで、世に....
「母と娘」より 著者:岡本かの子
へ着きます、其処から汽車を乗り換えて二十分|許りで此のモントリシヤへ到着します。
此所はフランスで一番古い町だと言われフランス語の発生地だそうです。だから農夫達の....
「絶望より生ずる文芸」より 著者:小川未明
事であるかも知れない。併し第三者の私には実に冷たい悲しい事に感ぜられるのである。
此所が私にとって、文芸の二者が分岐する道であると思われるのである。 即ち一は此....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
そのりんりんりんもそれでおしまいになった。 工場の参観は改めてここに書かない。
此所で「樺太のパルプ並製紙工業」という樺太庁版の小冊子や紙の見本や絵葉書を貰って....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
ずる小路を、もと聖が辻子といった。『坊目考』には、 与。或人の云、中世|渡扉法師
此所に住居す。俗渡扉を呼びて高野聖といふ。仍而此名ありと。云云。然否哉。 とあ....