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此方衆
「此方衆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
此方衆の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
いうはの、膏の乗った肉じゃ、いとしいというはの、薫の良い血じゃぞや。な、殿。――
此方衆、鳥を殺さしゃるに、親子の恩愛を思わっしゃるか。獣を殺しますに、兄弟の、身....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
今度はお先達、さあ。 葛 貴方がお立ちなさいまし。 朱の盤 ぼろぼん、ぼろぼん。
此方衆|思ざしを受きょうならば。 侍女五人扇子を開く、朱の盤杯を一順す。すなわち....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
さて、言い兼ねましたが打開けて恥を申そう。(と頸をすくめて、頭を撫で)……近頃、
此方衆の前ながら、館、剣ヶ峰千蛇ヶ池へ――熊に乗って、黒髪を洗いに来た山女の年増....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
行火を跨いで、どぶろくを飲んでいた、私を送りの若い衆がな、玉代だけ損をしやはれ、
此方衆の見る前で、この女を、海士にして慰もうと、月の良い晩でした。 胴の間で着....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
今度建立さっしゃるという、地蔵様の石を削るわ。」 「や、親仁御がな。」 「おお、
此方衆はその註文のぬしじゃろ。そうかの。はて、道理こそ、婆々どもが附き纏うぞ。」....