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武鑑
「武鑑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
武鑑の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、ものもろくにいえねえんです。なんていいましたえ。あごはなんていいましたえ」 「
武鑑をしらべろといったよ」 「え……?」 「
武鑑をおしらべあそばせと、やさしくい....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
外国貿易ももはや売ろうと買おうと勝手次第だ、それでも御紋付きの品々、雲上の明鑑、
武鑑、兵学書、その他|甲冑刀剣の類は厳禁であると数えて見せるのも、この亭主だ。 ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
もらうものもあります。紙の将棋盤と駒を買ってもらって勝負を楽しむものもあります。
武鑑を買ってもらって読むものもありました。お菜《かず》が無いので困る時には、生姜....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
ために、過去に求めるようになってから、わたくしは徳川時代の事蹟を捜った。そこに「
武鑑」を検する必要が生じた。 「
武鑑」は、わたくしの見る所によれば、徳川史を窮む....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
戦争は、この家々の紋所が皆ものを言ったのだ、さあ、諸大名の紋所――紋帳は無いか。
武鑑があったところで、慶長五年の
武鑑でなけりゃ間に合わねえよ。 道庵先生がハタ....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
「何をお読みでございます?」 「うん」といったが元気がない。「珍らしくもない、
武鑑だよ」 二人はそれっきり黙ってしまった。 と、浪人が誰にともつかず、 「....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
る粘土《ねんど》のはいった間似合紙《まにあいがみ》ということになると、あらためて
武鑑をひっくりかえすまでのことはない。……下総の古河で実高十二万五千石。雁《かり....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
ろい美々しくお大名の行列が練って来る。 挟箱《はさみばこ》、鳥毛の槍《やり》、
武鑑を繰るまでもなく、丸鍔《まるつば》の定紋で青山因幡守様《あおやまいなばのかみ....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
ダシモだが、『親釜集』が保存されてるに到っては驚いてしまった。 一と頃江戸図や
武鑑を集めていた事があった。本郷の永盛の店頭に軍服姿の鴎外を能く見掛けるという噂....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
滑稽《こっけい》機智の妙を感ぜしむべし。俳優の紋処《もんどころ》並にその系図を『
武鑑《ぶかん》』に比したる『明和伎鑑《めいわぎかん》』の如き、あるひは天明《てん....
「深川の散歩」より 著者:永井荷風
な》えていた。 これらの事はその頃A氏の語ったところであるが、その後わたくしは
武鑑《ぶかん》を調べて、嘉永三年頃に大久保豊後守|忠恕《ただよし》という人が幕府....
「武鑑譜」より 著者:服部之総
徳川時代を通じておこなわれていた「
武鑑《ぶかん》」について、いまの若い人たちは知ることが少いであろう。 戦争まえ....