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「武陵桃源〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

武陵桃源の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大菩薩峠」より 著者:中里介山
これに入ったものは、永久に帰ることを忘れる、というような――太古の民、神代の風、武陵桃源の理想郷といったようなものが、よくよくお雪の脳裡に描き出されて、あこがれ....
余齢初旅」より 著者:上村松園
に静かな景色である。秋のことであったから花はないが、桃の咲く時分だったらさしずめ武陵桃源といった別天地はこれであろうとおもわれた。 それから船をすすめてゆく。....
中支遊記」より 著者:上村松園
を悠々とうって丹頂の鶴が舞っている。澄み透るような静かな陽射し、このさまをみては武陵桃源という文字もありそうなことだと思うし、白髪の仙人が瑟をもった童児を従えて....
雨の上高地」より 著者:寺田寅彦
スクラインがパミールの岩山の奥に「幸福の谷」を発見した記事を読んだときにいわゆる武陵桃源の昔話も全くの空想ではないと思ったことであったが、その武陵桃源の手近な一....
「ケット」と「マット」」より 著者:喜田貞吉
関するお伽噺の様なことが、ここにも少からず語られているのである。そんなかけ離れた武陵桃源境であるが為に、ここばかりはかつて天然痘もはいった事がない。近ごろ種痘を....
山の人生」より 著者:柳田国男
ずつ下流の人里と交通を試みているうちに、自他ともに差別の観念を忘失して、すなわち武陵桃源の発見とはなったのであろうと思います。 これを要するに山人の絶滅とは、....