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歩哨
「歩哨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
歩哨の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「将軍」より 著者:芥川竜之介
間牒《かんちょう》の嫌疑《けんぎ》のため、臨時この旅団に加わっていた、第×聯隊の
歩哨《ほしょう》の一人に、今し方|捉《とら》えられて来たのだった。
この棟《む....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
せ乍ら、自動車は憲兵隊本部の衛門の前、数間のところに止りました。車から降りる時、
歩哨の大きい声が襲いかかって来ました。見ると半身を衛門の上に輝く煌々たる門灯に照....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
に対して、どうにも我慢ができなかったのだった。 戒厳令下に、銃剣を握って立つ、
歩哨たちも、横を向き、黙々として、声を発しなかった。彼等にも、生死のほどが判らな....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
をおびたように白く光っていた。 わたしは夜なかまでそこらを歩きまわって、二度も
歩哨の兵士にとがめられた。宿へ帰って、午前三時頃から疲れて眠って、あくる朝の六時....
「田原坂合戦」より 著者:菊池寛
。しかし此処でも、うまく敵の目を掠めて、漸く官軍の戦線に到達すると、今度は官軍の
歩哨に縛られて仕舞った。勇んで縛られて、野津少将の前に引出される時は、ものも云い....
「人造人間の秘密」より 著者:海野十三
ったのだが、それにしても、こううまくいくとは思いがけなかった。廊下にも階段にも、
歩哨一人、立っていないのだ。 私たちは、らくに、指揮塔の中に忍びこむことが出来....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
隊の規律ですから已むを得ません。」と、特務曹長はおごそかに答えた。「殊に火薬庫の
歩哨は重大の勤務であります。三度まで声をかけても答えない以上、それが見す見す向田....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
軍隊の検閲をなされ、給養係マレットは宿舎をととのえ、ライオン少佐(犬の名)は夜中
歩哨の任につく。ワシントンよりの吉報に、二十四発の祝砲をはなち、司令部に大観兵式....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
わたしたちといっしょにまつ葉の上でねむろうとはしないで、わたしの野営地の入口に、
歩哨のように横になっていた。わたしはカピが番をしてくれればだれも案内なしに近づけ....
「加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
全であった。で、小屋にさえはいっていれば土人の毒矢を防ぐことが出来る。 「諸所へ
歩哨を立てて置いて、全軍、小屋の中で休息させよう」 ホーキン氏はそこへ気が附い....
「火薬庫」より 著者:岡本綺堂
隊の規律ですから已むを得ません。」と、特務曹長はおごそかに答えた。「殊に火薬庫の
歩哨は重大の勤務であります。三度まで声をかけても答えない以上、それが見す見す向田....
「星の劇場」より 著者:織田作之助
星の劇場 織田作之助 「
歩哨に立って大陸の夜空を仰いでいるとゆくりなくも四ッ橋のプラネタリュウムを想いだ....
「はなしの話」より 著者:岡本綺堂
をおびたように白く光っていた。 わたしは夜なかまでそこらを歩きまわって、二度も
歩哨の兵士にとがめられた。宿へ帰って、午前三時頃から疲れて眠って、あくる朝の六時....
「二階から」より 著者:岡本綺堂
ほどに茂っていた。その森の間から夜半の一時頃に一つの提灯がぼんやりとあらわれた。
歩哨の衛兵が能く視ると、それは陸軍の提灯で別に不思議もなかった。段々|近いて来る....
「女の決闘」より 著者:オイレンベルクヘルベルト
。道で見た二三本の立木は、大きく、不細工に、この陰気な平地に聳えている。丁度森が
歩哨を出して、それを引っ込めるのを忘れたように見える。そこここに、低い、片羽のよ....