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歯抜け
「歯抜け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
歯抜けの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
れないし、また歯が脱けていて、そこが洞《ほら》のように見えたというのも、あるいは
歯抜けの扮装術(「苅萱桑門筑紫蝶」その他の扮装にあり)そのままに、鉄漿《はぐろ》....
「盗難」より 著者:宮本百合子
あ。 私共は、ガヤガヤ云いながら風呂場の前まで行くと、すぐ傍の、隣の地境に、
歯抜けになった小階子が掛って居るのを見つけた。 「あ! 階子! 階子があります....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
よみなさい、そういうお告とうけとって、成程ねと感じ従順にうけとり、きょうは、大分
歯抜けになった本棚を大体整理いたしました。 ちがった形でいいことがあったわけで....
「博物誌」より 著者:岸田国士
彼はそれを嘴の中であっちこっち転がし回り、押しつけてみたり、潰してみたり、まるで
歯抜け爺さんみたいに、頻りに首をひねっている。 棒砂糖の切れっぱしを入れてある....
「狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
の上がっておりまする、蔵元屋の……お墓の前で……」 すこし落着きかけた婆さんの
歯抜け※が又もガタガタ言い出した。それに連れて和尚の顔色がバッタリと暗くなった。....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
おり、あるいはまたハッカケバナ・ハッカケバアサンともいう者もある。信州の南部でも
歯抜けばばアといい、この花を折っただけでも歯が抜けると信じられていた。九州も大分....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
は、ほんの二十年三十年来の現象であるが、それ以前ははたして盛りの男女まで、みんな
歯抜けでぱくぱくしていたかというとそうでない。年が寄ると歯が落ちて早く衰弱したの....