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歯科医
「歯科医〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
歯科医の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
の相違さえ除けば、大抵我我の欲するままに、いろいろ実相を塗り変えている。たとえば
歯科医の看板にしても、それが我我の眼にはいるのは看板の存在そのものよりも、看板の....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
にうきうきした気分になったのだ。そんな自分が不思議でならなかった。 夏子の夫は
歯科医で、大阪の戎橋附近の小さなビルの一室を診療所に借りて、毎日蘆屋から通ってい....
「軍用鮫」より 著者:海野十三
のぼってくることさえあった。 「おい、どうじゃな」 と、楊《ヤン》博士は、若き
歯科医務長にたずねた。 「ああ楊《ヤン》閣下、いやもうたいへんな発達ぶりです。今....
「特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
ぶるように、円錐状をなしていた。そしてどこか、起重機にも似ているし、また感じが、
歯科医の使うグラインダー装置に似ているところもあった。 「いや、拙者は病気ではな....
「鮨」より 著者:岡本かの子
て仕舞う。 福ずしへ来る客の常連は、元狩猟銃器店の主人、デパート外客廻り係長、
歯科医師、畳屋の伜、電話のブローカー、石膏模型の技術家、児童用品の売込人、兎肉販....
「わが町」より 著者:織田作之助
揉み合いしていた。その小屋根には朝顔の植木鉢がちょぼんと置かれていて、屋根続きに
歯科医院のみすぼらしい看板があった。看板が掛っていなければ、誰もそこを歯医者とは....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
、ずっと見て、向うの海まではあるだろう。今度、当地へ来がけに、歯が疼んで、馴染の
歯科医へ行ったとお思い。その築地は、というと、用たしで、
歯科医は大廻りに赤坂なん....
「大阪発見」より 著者:織田作之助
という按摩屋で、天井の低い二階で五、六人の按摩がお互いに揉み合いしていた。右隣は
歯科医院であった。 その
歯科医院は古びたしもた家で、二階に治療機械を備えつけて....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
をすっかりぬいてもらうような悲壮な顔つきで階段をのぼっていきました。その建物には
歯科医もあったのです。 それを見ていたのは、むかいがわの建物の、窓のところをぶ....
「行雲流水」より 著者:坂口安吾
。拙僧が取り調べてあげるから、オカミサンも一緒にきてごらん」 和尚は知りあいの
歯科医を訪ねた。
歯科医は、歯をひねくりまわしていたが、 「どうも、見当がつきませ....
「火の扉」より 著者:岸田国士
るものもないこの疎開先では、なにかといえば池内医師が最初からの相談相手であつた。
歯科医から普通医の免状をとつたという人物だけに、ケンシキ張つたところのない気さく....
「アラメダより」より 著者:沖野岩三郎
どうしたのかと問い合わると『来たついでに歯科の方を研究して帰る。只今水道橋の東京
歯科医専に入学している。』との返事。此の変り者の夫人もまた変り者である。『娘と競....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
張り合ってるようにも見える二区切りの土地の上の洋館のけばけばしい安普請の一方には
歯科医、一方にはダンス練習所の真鍮札がかかっている。お京さんはよく迷う女だ、斯う....
「墓地の殺人」より 著者:小酒井不木
やがて名刺を持って出てきました。 俊夫君が震える手をもって、受け取った名刺は、
歯科医 大村貞三 東京市日本橋区蠣殻町三丁目 右のごときものでありました。俊....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
よ。」 「やあ、ありゃ面白かったよ。盆踊りが盛っているというのでね、歌会の後で、
歯科医のS君と一寸廻って見たのさ。すばらしかったからね。つい飛び込んで踊ってしま....