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歴遊
「歴遊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
歴遊の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蘭学事始」より 著者:菊池寛
懇願した。が、良沢は序文をも、次のようにいって断った。 「いや、拙者かつて九州を
歴遊いたした折、太宰府の天満宮へ参詣いたした節、かように申して起誓したことがござ....
「新生」より 著者:島崎藤村
ュキサンブウルの公園の内に見つけることも出来た。彼よりも先に故国を出て北欧諸国を
歴遊して来た東京のある友人が九日ばかりも彼の下宿に逗留《とうりゅう》した時は、一....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
、已《すで》に蘭語学に精通しておったが、就中《なかんずく》地理学を好んで、諸国を
歴遊し、山河を跋渉《ばっしょう》して楽しみとしておった。 その後ち和蘭の地理書....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
こと故信ずるにも足らねば疑うも気が利かぬ。ただ熊楠がここに一言するは、壮歳諸国を
歴遊した頃は、逢う南中米のスペイン人ごとに余を軽視する事甚だしく、チノ・エス・エ....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
こうものなら、すぐあとをつけられて、カルト・ディダンティテはもとより、ヨーロッパ
歴遊のパスポオルも、また僕自身のからだも、どうなるか分らんとおどされた。 ここ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ないこともよくわかる。且つまた、職務の暇々には、自分も興味を以て畿内の名所旧蹟を
歴遊してもよいということだから、こうなってみると、あえて米友やお角をたよりにする....
「細木香以」より 著者:森鴎外
趣があって、この方が好い。 芥川氏の所蔵に香以の父竜池が鎌倉、江の島、神奈川を
歴遊した紀行一巻がある。上木し得るまでに浄写した美麗な巻で、一勇斎国芳の門人国友....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
国際状態も甚だしく変化しているので昭和三年三月神戸を出帆。約四ヶ月間欧州諸国を
歴遊した。その目的とするところは西洋における実業界、主として個人商店の経営法の研....
「藪の鶯」より 著者:三宅花圃
《けいせつ》の功を積み。ついに技芸士の称号を得。なお帰途《みちすがら》欧州各国に
歴遊し。五カ年の星霜を経てようやく帰朝せしに。養父は思いがけなく華族に列せられ。....
「迷信解」より 著者:井上円了
しい。かの、途中にて異風の老人に遇い、あるいは空中を飛行し、あるいは諸方の高山を
歴遊したりというがごときは、一種の夢にして、己の心中にて描きあらわせる妄想に過ぎ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
る林に入れば電灯の、光りも染みて緑りとぞなる パリもベルリンと同じく、前後三回
歴遊を重ねしが、そのつど多少の改変あるを見る。地下鉄道の布設と自動車の流行は、第....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
もに毎日風流を楽んであるいは歌を詠《よ》み詩を作りあるいはともに天下の名所旧跡を
歴遊してあくまで風雅な生活をしようと思っておりました。ところが恥をお話し申さなけ....