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死体
「死体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
死体の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
の、蟇《ひき》に似た、猪熊のばばの顔が見えた。
老婆は、肩で息をしながら、侍の
死体の上に横たわって、まだ相手の髻《もとどり》をとらえた、左の手もゆるめずに、し....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
よこしま》な事がどうして私に出来るだろう。その時の私こそ、あの路ばたに捨ててある
死体と少しも変りはない。辱《はずかし》められ、踏みにじられ、揚句《あげく》の果に....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
うこう》の約束をした訣《わけ》ではありません。ただ何年かたって死んだ後《のち》、
死体の解剖《かいぼう》を許す代りに五百円の金を貰《もら》ったのです。いや、五百円....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
上に宿っていた。蚊《か》の群がわんわんうなって二人に襲いかかった。
仁右衛門は
死体を背負ったまま、小さな墓標や石塔の立列《たちつらな》った間の空地に穴を掘りだ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
な雲霧へのそれの流動に依帰するのである。 北方の伝説は、それから先では、一つの
死体の肢節から世界が創造されたという普通の考え方に結び付いている。一つの神ウォー....
「絵本の春」より 著者:泉鏡花
に、女の生肝を取ろうとするような殿様だもの……またものは、帰って、腹を割いた婦の
死体をあらためる隙もなしに、やあ、血みどれになって、まだ動いていまする、とおのが....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
番が死んだまま生きかえらないのです。さっそく知らせる、相談がはじまる、明くる朝、
死体は病院にはこばれました。 ところで、月の世界へあそびにでかけたたましいが、....
「墓」より 著者:秋田滋
目のあたりに見たのである。 一人の曲者が、前の日にそこへ埋葬された妙齢の婦人の
死体を掘り出して、今しもそれを墓穴から引ッぱり出そうとしているのだった。小形の龕....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ての噂を集めたものがあり、彼らが比較検討したうえで言明するところでは、この騎士の
死体はこの教会の墓地に埋葬されているが、その亡霊は夜な夜なもとの戦場に馬を駆り、....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
私の心臓は早鐘を打つようにどきどきした。ああ、いつかの小鳥の心臓! 私は子供の
死体を溝に投げ込んでそれを草で蔽うた。 それから、私は家に帰り、食事をした。食....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
、血が流れたようにベッとりとついている。 親仁は流に攫われまいと、両手で、その
死体の半はいまだ水に漂っているのをしっかり押えながら、わなわなと震えて早口に経を....
「妖怪学」より 著者:井上円了
物心その体全く異にして、その二者接合して人身生体を生じ、その二者離散するに至れば
死体となるという。その図、あたかも上のごとし。 甲図は物心相離れたる図にして、....
「迷信解」より 著者:井上円了
唱うることなるが、その道理は医家の説によるに、親戚に限るにあらず、なにびとにても
死体に触れ、これを動かすときは必ず出血するものである。しかるに、親戚のこれに触る....
「活人形」より 著者:泉鏡花
に伏しいたり。 旭の光輝に照らされたる、人形の瞳は玲瓏と人を射て、右眼、得三の
死体を見て瞑するがごとく、左眼泰助を迎えて謝するがごとし。五体の玉は乱刃に砕けず....
「西航日録」より 著者:井上円了
、もって新年を迎えたり。二十九日早朝、パーシー(火教徒)墓所を一覧す。この宗派は
死体を鳥に食せしむる慣習なり。三十日休息し、三十一日、ビクトリア公園および博物館....