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死絶
「死絶〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
死絶の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
全体《ぜんてえ》此の鎌はね惣吉どんの村に三藏という質屋があるとよ、其家《そこ》が
死絶えて仕舞ったから、家は取毀《とりこわ》して仕舞ったのだ、すると己《おら》ア友....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
》とそれにその時村から供をしたこの親仁《おやじ》ばかり。
おなじ水で医者の内も
死絶《しにた》えた、さればかような美女が片田舎《かたいなか》に生れたのも国が世が....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
者じゃ、存じて居るか」 茂「へい八王子の千人同心だと申す事でございますが、家が
死絶えて、今では縁の伯母が一人あるばかりだと申すことでございますが、私は大横町ま....
「午市」より 著者:宮本百合子
噂が上りはじめた。健介は、おふゆを通して、小関の遠縁に当っていた。おふゆの両親が
死絶えたので、親類ともいつか疎遠になった小関の一家は、暫く山陰地方にある国へも帰....
「骸骨の黒穂」より 著者:夢野久作
売りの商売を覚えて、足高盥を荷ぎ荷ぎ故郷へ帰って来たが、帰って来てみると故郷は皆
死絶えたり零落してしまったりしてアトカタもない。初めて今までの親不孝が身に沁みて....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
大勢|松明《たいまつ》行列して実盛様の御弔いと唱え送り出す。まず擬葬式をして虫を
死絶すべき禁厭《まじない》だ。上に引いた支那で上子日に家鼠を饗して炒雑虫というを....
「蛇性の婬 」より 著者:田中貢太郎
情を聞いて来た。それは毛巡税と云う者の住んでいた家で、五六年前に瘟疫で一家の者が
死絶えて、今では住んでいる者は無いはずであるが、それでも時どき小供が出て来て東西....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
げた百城の顔は、綱手の血で染っていた。
「某を討果して――」
「何を――いずれは
死絶える家でござる。縁あれば――」
小太郎は、微笑んで、足早に、人込みの中へ消....
「環礁」より 著者:中島敦
どもの逃走も止む。素速く走る灰色の幻も、フッと消えるのである。この島の人間どもが
死絶えた(それはもうほとんど確定的な事実なのだ)後は、この影のような・砂の亡霊の....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
ったらしい。遂に其行方を探り得なかった。 それから十年ほど経つ中に、お杉の家は
死絶えて了った。二人の名も大方忘れられて了った。然るに某日のこと、樵夫が山稼ぎに....
「遠野物語」より 著者:柳田国男
けしようなる叫び声を立てたり。二度目には右の肩より切り下げたるが、これにてもなお
死絶えずしてあるところへ、里人ら驚きて馳せつけ倅を取り抑え直に警察官を呼びて渡し....