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「死身〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

死身の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
近藤浩一路氏」より 著者:芥川竜之介
が入り交った現代の日本に処するには、――近藤君もしっかりと金剛座上に尻を据えて、死身に修業をしなければなるまい。 近藤君に始めて会ったのは、丁度去年の今頃であ....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ある。 アキレス 希臘《ギリシア》の英雄アキレスは踵《かかと》だけ不死身ではなかったそうである。――即ちアキレスを知る為にはアキレスの踵を知らなけれ....
南地心中」より 著者:泉鏡花
綱つけて廊下を引摺廻されたり、羅宇のポッキリ折れたまで、そないに打擲されやして、死身になって堪えなはったも、誰にした辛抱でもない、皆、美津さんのためやろな。」 ....
二葉亭四迷」より 著者:内田魯庵
ろうが、要するに、「文学には常に必ず多少の遊戯分子を伴うゆえに文学ではドウシテも死身になれない」と或る席上で故人自ら明言したのがその有力なる理由の一つであろう。....
海底都市」より 著者:海野十三
《そば》にいたオンドリの肩を叩いた。そのときのオンドリのおどろいた顔! 不死身《ふじみ》 「僕はまだ死んで居らんぞ。よく見たまえ」 僕はオンドリの腕をと....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
。せっかく屋上に追いつめた痣蟹を逃がしてしまったことは惜しかった。しかしいくら不死身の痣蟹でも、そんな高空に吹きとばされてしまったのでは、とても無事に生還するこ....
共軛回転弾」より 著者:海野十三
……というわけですが、ルーズベルトのお願いしたいと申す新兵器は絶対に弱味のない不死身の手のつけられないハリケーンの如き凄い奴を、どうぞ御提供願いまする」 「そう....
深夜の市長」より 著者:海野十三
にも見当らなかった。 明くれば、月が代って、ここに四月一日を迎えた。 遉に不死身を誇る僕も、連夜の奮闘にすっかり参ってしまった。それでその日は、例によって円....
地球盗難」より 著者:海野十三
ちまった。ざまア見ろいだ!」 と、武夫の父の河村氏は本快の微笑をもらしたが、不死身の彼も重傷を怺えてのこの奮闘に疲れ果てたのであるか、 「ああッ……」 と叫....
地中魔」より 著者:海野十三
たのは大江山捜査課長だった。それほど驚いたのも無理ではなかった。岩というのは、不死身といわれる恐しい強盗紳士だ。彼は下町の大きい機械工場に働いていた技師だが、い....
超人間X号」より 著者:海野十三
じゃないか。それだのに、博士はにやにや笑っている。ほんとうの博士なら、どんなに不死身《ふじみ》だって……」 だれも答えるものはなかった。 「いつか博士はぼくた....
蠅男」より 著者:海野十三
いまや軽々と自由になった。 砂の中にもぐりこんだ蠅男の苦しそうな呻き声。だが不死身の蠅男のことであるから、そう簡単に、砂の中で往生するかどうか。 蠅男は、ま....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
彼を殺してしまおうと思ったが、前にもいう通り、彼は武芸に達している上に、一種の不死身のような妖僧であるので、迂闊に手を出すことを躊躇していると、その大将の劉国軒....
猿飛佐助」より 著者:織田作之助
中かな。えいと叫べば、はや五体は宙を飛んで行く。ぐんぐん登れば雷様を下に見る、不死身の強さは日本一の、猿飛佐助の道中だ」 という洒落が出て来ると、もう憂鬱はけ....
四月馬鹿」より 著者:織田作之助
ね」 雀百までおどりを忘れずだと私は笑った。 とにかく死ぬものかと思った。不死身の武麟さんではないか。 果して、武田さんは元気で帰って来た。マラリヤにも罹....