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残る
「残る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
残るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
た。
「しかしこの後五十年か百年たったら、改名主の方はいなくなって、八犬伝だけが
残ることになりましょう。」
「八犬伝が
残るにしろ、残らないにしろ、改名主の方は、....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
にもいます。浅い水の流れにもいます。薔薇《ばら》の花を渡る風にもいます。寺の壁に
残る夕明《ゆうあか》りにもいます。どこにでも、またいつでもいます。御気をつけなさ....
「路上」より 著者:芥川竜之介
だ。征服の興味はなくなってしまう。好奇心もそれ以上は働きようがない。後《あと》に
残るのはただ、恐るべき退屈中の退屈だけだ。しかも女と云うやつは、ある程度まで関係....
「或る女」より 著者:有島武郎
母から離れた赤子のように、すべての力が急にどこかに消えてしまうのを感じた。あとに
残るものとては底のない、たよりない悲哀ばかりだった。今まで味わって来たすべての悲....
「或る女」より 著者:有島武郎
葉子にそういわれて貞世はすばしこく帽子だけ取り上げてしまった。古藤はおめおめと居
残る事になった。
葉子は倉地をも呼び迎えさせた。
十二畳の座敷にはこの家に珍....
「星座」より 著者:有島武郎
くなった。あれほど長い間世話を焼かせておきながら、やはり若い娘の方によけい未練が
残るとみえる。齢を取るというのは何んという情ないことだろう。……婆やは西山さんか....
「初めて見たる小樽」より 著者:石川啄木
。嘘と思うなら、かりにいっさいの天才英雄を歴史の上から抹殺《まっさつ》してみよ。
残るところはただ醜き平凡なる、とても吾人の想像にすらたゆべからざる死骸《しがい》....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
美」に対する空想であるわけはない。いっさいの空想を峻拒《しゅんきょ》して、そこに
残るただ一つの真実――「必要」! これじつに我々が未来に向って求むべきいっさいで....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
味な衝動に駆り立てられながら、水船なりにも顛覆した船を裏返す努力に力を尽くした。
残る四人の心も君と変わりはないと見えて、険しい困苦と戦いながら、四人とも君のいる....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
と、またとはその人に返って来ない。その時彼にとっては行為の結果に対する苦い後味が
残る。その後味をごまかすために、彼は人の為めに社会の為めに義務を果し、献身の行い....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
を割くように』二つに切り割いた。『そうして、その一半を高く吊るしたのが天となり、
残る半分を脚下に広げたのが地となった。そうして、かようにして彼の造った世界がすな....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
結局、二つの代表的勢力となるものと考えられるのであります。どれが準決勝で優勝戦に
残るかと言えば、私の想像では東亜と米州だろうと思います。 人類の歴史を、学問的....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
私の生前の良人との関係は今も尚お依然として続いて居り、しかもそれはこのまま永遠に
残るのではないかと思われます。が、むろんそれが互に許し合った魂と魂との浄き関係で....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
ステーントン・モーゼスで、その手に成れる自動書記の産物『霊訓』は、たしかに後世に
残るべき、斯界のクラシックである。日本の学会に、その真価が殆ど認められていないの....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
のくらいの意気があってもいいだろう。その代わり死んだ奴の画は九頭竜の手で後世まで
残るんだ。 沢本 なんという智慧のない計略を貴様は考え出したもんだ。そんなこと....