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「残余〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

残余の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
|交際《つきあ》いねえな、汝《てめえ》が二猪口《ふたちょこ》ばかりアイをすれば、残余《あと》は皆《みんな》己が飲んで仕舞わア…長い浮世に短い命だ…人は…篦棒めえ....
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
の特殊の体験は、たとえ一定の意味として成立している場合にも、概念的分析によっては残余なきまで完全に言表されるものではない。具体性に富んだ意味は厳密には悟得の形で....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
うてる自分の生活の革命を考うる事となっては、胸中まず悲惨の気に閉塞されてしまう。残余の財を取纏めて、一家の生命を筆硯に托そうかと考えて見た。汝は安心してその決行....
婦系図」より 著者:泉鏡花
縮めるのを、早瀬は瞳を据えて屹と視た。 四十九 早瀬はその水薬の残余を火影に透かして、透明な液体の中に、芥子粒ほどの泡の、風のごとくめぐる状に、....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
にその回転速度を増したということも可能ではあるまいか。もし遊星にわずかな雰囲気の残余があってこれと環物質との間に摩擦があるとすれば、こういうことになったかも知れ....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ルト以前の論理学で説けるものじゃない。その一例があの水の跡なんだが、それを陳腐な残余法で解釈すると、水が人形の体内にある発音装置を無効にした――という結論になる....
近時政論考」より 著者:陸羯南
りき。この四種のうち第一種の慷慨派は十年の役とともにほとんどその形を失いたるも、残余の分子は他の三種に合して当時ふたたび国会請願の連中に入れり。期成同盟会は種々....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
心を致した、是れは八年|前に是れだけ毀したのを金粉繕いにして斯うやってある、併し残余は瑕物にしてはならんから、どうかちゃんと存して置きたい、是れだけ破った奴があ....
ルバイヤート」より 著者:小川亮作
値いする詩人としてわずかに七人の名しか挙げないと言われている。しかし彼らが斥ける残余の詩人の中にさえも、私などよりは遙かに傑れた人々がたくさんいるのにちがいない....
不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
のであった。果してその効果がありたると見え、金博士は両眼さえ閉じ呼吸もつかずに、残余のノクトミカ・レラティビアをフォークの先につきさして喰うわ喰うわ……。 「そ....
茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
を覗いた、霧に朦朧と火が映って、ほんのりと薄紅の射したのは、そこに焚落した篝火の残余である。 この明で、白い襟、烏帽子の紐の縹色なのがほのかに見える。渋紙した....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
きりに舟子達を励まして、暴れ狂う風浪と闘いましたが、やがて両三|人は浪に呑まれ、残余は力つきて船底に倒れ、船はいつ覆るか判らなくなりました。すべてはものの半刻と....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
込まなくてはならぬ。それゆえ商売の利幅を二割と見てもすでにその半ばを失っており、残余の一割で店員のすべてを賄うこととなるのであるから、商売も全く容易でない。しか....
俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
両点を指定しているという点にのみ興味をもって特に挙示したものであります。 その残余の十分の一のうちにはこういうのがあります、それはやはり開始点のみを描いている....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
り返し、戦況は極めて惨澹たるものがあった。 午後五時頃普将ブリュッヘルは待機中の残余部隊をリーニー、セント・アルマント村に進め仏軍の左翼を包囲せんと企図し猛烈な....