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「残業〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

残業の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
党生活者」より 著者:小林多喜二
らどうにか職にありつけたのである、だから仕事は臨時工だというので手当もなく、強制残業させられたり、又たゞ臨時工だからというので本工と同じ分量の仕事をしているにも....
海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
ないのであった。人足は夕食にその握り飯を一つもらうと、明け方までは、義務として、残業労働を、再びその窖《あな》の中で、「あの世」の人のごとくに続けねばならないの....
蟹工船」より 著者:小林多喜二
の小さい女蟹ばかり多くなったので、場所を北の方へ移動することになった。それで皆は残業をさせられて、少し早目に(久し振りに!)仕事が終った。 皆が「糞壺」に降り....
舗道」より 著者:宮本百合子
。居のこりときまったら、いそいだってつまらなかった。××○○会社は四時半から後の残業は七時以後からでなければ割増しがつかなかった。従って、ちょいちょい居残りさせ....
三月の第四日曜」より 著者:宮本百合子
サイレンが鳴り出すとその音の太さ高さから附近一帯の家並の小ささが今更感じられる。残業の日で、一しきりサイレンにふるわされた空気も鎮り、夕方のすきとおったような西....
メーデーに備えろ」より 著者:宮本百合子
六日前にも吾嬬の方のゴム工場で、戦争用毒ガスマスクなどを作る仕事が忙しいため強制残業がつづきすぎ、労働者から頻々と肺病人を出した結果、争議になりかかった。また月....
新しい婦人の職場と任務」より 著者:宮本百合子
国であり、若い女の死亡率が最高であることも考えられる。 工場の昨今では、早出、残業、夜業は普通であるし、設備の不十分な下請け工場の簇出と不熟練工の圧倒的多数と....
祭日ならざる日々」より 著者:宮本百合子
ピストたちは、今年はことに激しかった猛暑の中で大汗になり、袂を肩へかつぎあげて、残業で働いている。そういう話をきいた。今日、その事情がどうかわって来ているかはし....
「ラジオ黄金時代」の底潮」より 著者:宮本百合子
なら景気がよい、就業率は上向きだと云っても、工場に働いている人々の賃銀の上昇には残業割増、歩増などの時間外労働強化がついているのであるし、小売物価の急激な騰貴は....
今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
出しているが、勤労人民は、それをうけ入れかねている。千八百円ベースに、家族手当や残業手当その他の給与を加えて、今日どうやら実収二千円以上に近い程度の大多数の勤労....
大衆闘争についてのノート」より 著者:宮本百合子
ろに集り、きめた以上の仕事はしないこと、きめた以上は監督のところへ突かえしにゆき残業させぬようにしようと決議して就業。「ガンばれ」「うら切るとゲンコだぞ」「皆で....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
は、五時から六時までもつづく。労働基準法など、てんで問題にされていないから、勿論残業手当など出る筈がない。 さして私は疲れを感じないでいた。ひっきりなしに行わ....
出家物語」より 著者:坂口安吾
て、御無沙汰致しました、などと相好くずしている。 キヨ子は、会社が忙しくって、残業つゞきで、とか、何とか言い訳でもするかと思うと、そんなことは一言も言わない。....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
なりませんから」 放二は明るい微笑で応じたが、額や頸には脂汗がういていた。 「残業、又、残業か。ジミな人だな。顔色が悪いぜ。お嬢さんが淋しがっていらッしゃるじ....