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「残金〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

残金の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「冬」より 著者:芥川竜之介
すんです。その名刺には口止め料金のうち半金《はんきん》は自腹を切って置いたから、残金を渡してくれと書いてあるんです。それもこっちで検《しら》べて見れば、その新聞....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
本人の指定したるもの」に支払うことになっていました。実際またそうでもしなければ、残金二百円｜云々《うんぬん》は空文《くうぶん》に了《おわ》るほかはなかったのでし....
「グッド・バイ」より 著者:太宰治
もあったものでない。 「そんなには、使わないわ。」 「いや、使った。あとでぼくが残金を調べてみれば、わかる。一万円以上は、たしかに使った。こないだの料理だって安....
「人間失格」より 著者:太宰治
シ子の衣類を質屋に持って行かせてお金を作り、堀木に貸しても、まだ少し余るのでその残金でヨシ子に焼酎《しょうちゅう》を買わせ、アパートの屋上に行き、隅田川から時た....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、金春新道《こんぱるじんみち》の方まで来る用が出来たので、足ついでに廻って来た。残金二十二両、あらためて受け取ってくれ」 と、かれは孫十郎の前に金をならべた。....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
た時に、帳場に五両あずけまして、大晦日には其の中から取ってくれと申しました。その残金はわたくし共の方に確かにあずかってございますが、自分のふところにはどのくらい....
「西洋人情話　英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
で、纒まった金は出来んが、此処へ五十円持って来たから、是だけ請取って置いてくれ、残金は来月五日の晩には遅くも十二時までに相違なく君の宅まで持って往くから待って居....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
ければならぬ筈だが、こぼれ落ちたのは十文くらいであろうか。とにかく、火打袋の中の残金を調べてみるとわかるのだが、川の真中で銭の勘定は禁物である。向う岸に渡ってか....
「渡り鳥」より 著者:太宰治
ケチな飲み方をするからだよ。いやな奴だねえ。金があるからって、威張っていやがる。残金三千円とにらんだが、違うか？ 待てよ、こいつ、トイレットで、こっそり残金を調....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
いかと思って、捜してみたが――なんにもない！ そこでしようことなしに、おれはその残金でまた遊蕩を始めたものだからとうとう新任の少佐も余儀なくおれに譴責《けんせき....
「カストリ社事件」より 著者:坂口安吾
て、君にも、景気よく、原稿料を払う。どうしても、本日、使いきってしまわねばならぬ残金があってな。エート、原稿料、赤木三平、一万一千円也、これは多すぎる」 「コレ....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
構だ。熊蔵、契約書の用意をしろ。それから手金のことは、昨日才蔵に伝えた通りだが、残金は毎月四百五十万円ずつ、四ヵ月間で支払ってもらう」 「それはムリですよ。ねえ....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
しくと、簡単な文句にも十二分の想いがこもっていた。やっと五百円だけ工面しました。残金百円はあと十日以内に何とかして送金します故、何とぞ支店長に任命のほどを……と....
「バットクラス」より 著者:岡本かの子
び起こした。彼は或時期からフランス人のブローカー等を断然しりぞけてしまった。彼は残金と消費額とを厳重に精算した。そして先ず彼の相続税を予算して彼の死後の処までき....
「真珠塔の秘密」より 著者:甲賀三郎
話をかけたが留守であった。取引の日には早速花野氏が来て出来栄を見て大変喜び、早速残金を支払い自動車で帰ったのである。 それでこの仕事は無事すんだ訳であるが、そ....