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段
「段〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
段の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
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セセッション風に出来上った病院。少年はこちらから歩み寄り、石の階
段を登って行《ゆ》く、しかし戸の中へはいったと思うと、すぐにまた階
段を下《くだ》....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
したからと云って、急に彼の性情が変化する筈もないと思いましたから、それぎり私も別
段気にとめないで、『じゃ光線のせいで顔色がよくないように見えたのだろう』と、笑っ....
「河童」より 著者:芥川竜之介
の河童はこれぞという雄の河童を見つけるが早いか、雄の河童をとらえるのにいかなる手
段も顧みません、一番正直な雌の河童は遮二無二《しゃにむに》雄の河童を追いかけるの....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
で三味線《しゃみせん》を弾《ひ》いたり踊ったりする、その割《わ》り前《まえ》の算
段さえ一時はお松には苦しかったそうです。しかし半之丞もお松にはよほど夢中になって....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
も、同時に味う事が出来たのである。しかも、その満足は、復讐の目的から考えても、手
段から考えても、良心の疚《やま》しさに曇らされる所は少しもない。彼として、これ以....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
お父さんは知らせた方が好《い》いとか云ってお出でだったけれど。」
その噂が一
段落着いた時、叔母は耳掻きの手をやめると、思い出したようにこう云った。
「今、電....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
べていた。机を向かい合わせた同僚にも格別異状などは見えなかったそうである。が、一
段落ついたと見え、巻煙草《まきたばこ》を口へ啣《くわ》えたまま、マッチをすろうと....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
を呼ぶ声が聞えるのって、ずいぶん大騒《おおさわ》ぎをしたもんですよ。」
「じゃ別
段その女は人を嚇《おど》かす気で来ていたんじゃないの?」
「ええ、ただ毎晩十二時....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
声に交った、支那人の女の子の泣き声です。日本人はその声を聞くが早いか、一股に二三
段ずつ、薄暗い梯子を駈け上りました。そうして婆さんの部屋の戸を力一ぱい叩き出しま....
「狂女」より 著者:秋田滋
から進んで起きんようじゃったら、吾輩のほうにも考えがある。厭でも独りで歩かせる算
段をするからな」 しかし彼女は身動きひとつしなかった。相手の姿などはてんで眼中....
「初雪」より 著者:秋田滋
あって、これがなかなか馬鹿にならないものであることを知った。季節によって、卵の値
段には幾サンチームかの上り下りがある。彼女にはその卵の値
段にも興味がもてるものだ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
大きなギリシャ式の建物がある。戸を開けて這入ると、玄関の正面には大きな石の廻り階
段があって、その左右に室がある。室には、棚に書物あり、机の上には雑誌ありという風....
「寡婦」より 著者:秋田滋
すると少年はもうなんいも云わずに、私のあとについて来ました。が、私たちが入口の
段々をあがろうとすると、私を呼びとめて、 「よござんすか、僕を棄てたら、自殺をし....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
彼はよく気をつけて、相手に機会をあたえないようにした。このように飽くまで平和的手
段に出られると、ブロムはひどく癪に障ったが、彼がうつ手はただひとつ、田舎流のいた....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
見つかることは決してあるまい。私はその苺の木の実を毎日食うのだ。実際、人はその手
段さえ解ったら、存分に生活を享楽することが出来るだろう。 下男は、飼っていた小....