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「段々〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

段々の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
ちどころに、護法百万の聖衆《しょうじゅ》たちは、その方どもの臭骸《しゅうがい》を段々壊《だんだんえ》に致そうぞよ。」と、雷《いかずち》のように呼《よば》わります....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
仁右衛門にとっては、この邪魔者の長居しているのがいまいましいので、言葉も仕打ちも段々|荒《あら》らかになった。 執着の強い笠井も立《たた》なければならなくなっ....
小さき者へ」より 著者:有島武郎
何か非常の手段を用いようかと案じているらしかった。 昼過きになると戸外の吹雪は段々鎮《しず》まっていって、濃い雪雲から漏れる薄日の光が、窓にたまった雪に来てそ....
溺れかけた兄妹」より 著者:有島武郎
寄《うちよ》せる頃《ころ》になると、海水浴に来《き》ている都《みやこ》の人たちも段々別荘をしめて帰ってゆくようになります。今までは海岸の砂の上にも水の中にも、朝....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
とは出来ない。 言葉は意味を表わす為めに案じ出された。然しそれは当初の目的から段々に堕落した。心の要求が言葉を創った。然し今は物がそれを占有する。吃る事なしに....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
うになる。こういう軌道を動いている物体が更にまた幾度も互いに衝突する。そのために段々に軌道が整理され、その結果はすべてが円形軌道を同じ方向に同じ中心のまわりに回....
猫と色の嗜好」より 著者:石田孫太郎
聞く所によれば野蛮人は赤色を愛すると云うが、我輩文明人にしても尚野蛮の域に居る所の子供は赤色を好み、段々と大きくなるに従って、色の浅いものを好むようになる、而して純白色のものを以て....
かんかん虫」より 著者:有島武郎
て居ると、不図星が一つ見え出しやがった。それが又馬鹿に気になって見詰めて居ると、段々西に廻ってとうとう見えなくなったんで、思わず溜息ってものが出たのも其の晩だ。....
江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
が、私の記憶しているのでは、何でも心中ものが多かった。こんなのを薄暗い処を通って段々見て行くと、最後に人形が引抜きになって、人間が人形の胴の内に入って目出たく踊....
」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
してしまおうという人もあり、中には拳銃で打ち殺そうなどという人もあった。その内に段々夜吠える声に聞き馴れて、しまいには夜が明けると犬のことを思い出して「クサカは....
諸国の玩具」より 著者:淡島寒月
が見たのは、胴と同じように、頭も木で出来てあったが、伊香保のは、頭が張子で、形は段々と巧みになっている。それからこの間、『耽奇漫録』から模したのですが、日向国高....
初雪」より 著者:秋田滋
で上って来た。けれども、彼女はもう一方の足を前へぐいと踏み出した。こうして彼女は段々を静かに降りて行った。 「あの樅の木のところまで行こう」 こう自分で自分に....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
るようになっている。机の前には半円形になった聴講者の腰掛がならべてあり、一列毎に段々と高くなり、その上には大向うの桟敷に相当する席もあり、全体で七百人位は入れる....
寡婦」より 著者:秋田滋
すると少年はもうなんいも云わずに、私のあとについて来ました。が、私たちが入口の段々をあがろうとすると、私を呼びとめて、 「よござんすか、僕を棄てたら、自殺をし....
北海道に就いての印象」より 著者:有島武郎
って全く踏みにじられてしまった。而して現在の北海道は、その土地が持つ自然の特色を段々こそぎ取られて、内地の在来の形式と選む所のない生活の維持者たるに終ろうとしつ....