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段だら
「段だら〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
段だらの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
分だけがいやに銅光りをしていて、妙に汚いながらも触りたくなるような、襞《ひだ》や
段だらに覆われていた。のみならず、この奇怪な変形児は、まったくの唖《おし》である....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
前まで来ると、死んで居る動かぬとは知っても、長々と引きずった其体、白くかえした其
段だらの腹を見ると、彼の勇気は頭の頂辺からすうとぬけてしもうて如何しても足が進ま....
「ヴィヨンの妻」より 著者:太宰治
の服装でのんきに外出できた頃でしたので、私どもも、その時の大谷さんの身なりを、別
段だらし無いとも何とも感じませんでした。大谷さんは、その時、おひとりではございま....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
されぬか。」 「うす暗いので、年ごろも人相もよくは判らぬ。なんでもこのごろ流行る
段だらの染小袖を着ていたらしいが……。」 「
段だらの染小袖……。」と、侍は鸚鵡返....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
飾品を着け、そうして頭から顔の部はリンチェン・ナーンガ(五宝布)即ち青黄赤白黒の
段だら織になって居る羊毛布をもって被うて居るです。だからその顔はどんなのか見るこ....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
へ引っ込む。
そして逃げながらそこから
粒立った氷の一しぶきを、青み掛かる野へ、
段だらに痕の附くように蒔いている。
しかし日は白い物の残っているのを許さないで、....
「黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
には出懸けられた。旭の光は既に対岸の餓鬼奥鐘の連嶺の頂を超えて、此方の山の中腹を
段だらに染分けていた。山の裾を直ぐ登りに懸って、脚の下に河を見ながら進む。絶壁の....