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段通
「段通〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
段通の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
て居た。やがて案内されて、硝子戸になって居る縁側伝いに奥まった一室に入った。古い
段通を敷いた六畳程の部屋、下を硝子戸の本棚にして金字の書巻のギッシリ詰まった押入....
「火事教育」より 著者:寺田寅彦
示され、群集は落ち着き払ってその号令に耳をすまして静かに行動を起こし、そうして階
段通路をその幅員尺度に応じて二列三列あるいは五列等の隊伍を乱すことなく、また一定....
「地上」より 著者:島田清次郎
のは厭だといって肯かないんです」 十畳室は金台の屏風と色彩の燃えるような熾烈な
段通とで平一郎にはもく/\ともれあがるような盛んな印象を与えた。彼はその室の中央....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
《むなかけ》尻掛《しりかけ》。金銀五色の色糸で雲龍を織出した金襴《きんらん》の大
段通《おおだんつう》を背中に掛け、四本の脚の中へ人間が一人ずつ入って肩担《かたに....
「曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
も京山の腹痛は二時《ふたとき》ばかりのうちに次第におさまって、午少し過ぎには、普
段通りの元気に返っていた。が、父は要心のためだといって、今度は茶碗へ解《とか》し....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
かり上げてある。侍従医長はその前に敷いてあるチベット流の厚い敷物(花模様ある毛の
段通)の上に坐って居ましたが、その前には高い綺麗な机が二脚並んである。それが即ち....
「I駅の一夜」より 著者:中谷宇吉郎
乗ろうとし、それを制止する駅員の声がとぎれとぎれに雑沓《ざっとう》の中に響く、普
段通りの連絡駅風景であった。雪が少しばかり降っていた。 やっと座席がとれてほっ....