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殺る
「殺る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
殺るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地虫」より 著者:小栗虫太郎
「だから、白状すると、犯人はこの僕じゃないということになるんだ。僕が、どうして
殺るもんか。君は、この女を、人世の虱を――僕が捻り潰したとでも云うのかね」 「い....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ようなものをドイツ語で言いはじめたのであった。 「明日、牝をのぞいた残りを全部|
殺るというんだ。人道的な方法というからには、アカスガの毒を使うだろう」 驚いた....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
監視者オフシェンコの三人。セルカークは、また言うのである。 「それでだよ。儂も、
殺るとか除くとかいうようなことは、この際したくない。一つ、君によく説いてもらって....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
出来損ねたところが元々じゃアないか」 有「成程……行って見ましょうが、彼の野郎を
殺るのには何か刄物が無ければいけませんな」 大「待てよ、人の目に立たん証拠になら....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
、表向にちょく/\お出になるに都合が好いじゃございませんか」 丹「うっかり村方で
殺ると、百姓共に勘づかれるといかんから浮かとは出来んの」 かめ「此の五日には多助....
「安重根」より 著者:谷譲次
えて一語ずつ力強く)徳淳! いいか、伊藤は、おれの伊藤だぞ。おれだけの伊藤だぞ。
殺るならおれ自身やらなくちゃならない必要があってやるんだ。が――。 禹徳淳 (じ....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
えして来ると、 「ねえ、顎十郎さん、殺《や》るとするなら、いったい、どんなふうに
殺るつもりでしょう」 「そんなことは俺に訊いたってわからねえ。聞けばお渡御のすむ....
「金狼」より 著者:久生十蘭
断なく扉のほうへあと退りをしながら、せせら笑った。 「どうするんだい? あたしを
殺るつもり? 見そこなうナイ、般若!」 乾は鶴のほうへは眼もくれずに、奥の棚の....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
とうすけ》この四人。……なア、目ッ吉、仮に、象を背負《しょ》って歩きながら里春を
殺るとしたら、どいつがいちばん歩《ぶ》がいいと思う」 「……象の脚の下から担いで....
「墓地展望亭」より 著者:久生十蘭
太郎の脳裏を、チラと、切迫した感情が掠めた。 (ひょっとすると、おれを、ここで、
殺るつもりなのかも知れないぞ!) その理由を考える間もなく手は反射的に、ズボン....
「魔都」より 著者:久生十蘭
たちがお馬へ年越しの角樽を付け届けしたことも知ってるし、……いずれにせよ、鶴子を
殺るなら、三十一日の夜から朝へかけてやるほか、もうその機会がない。二日の夜になる....
「難船小僧」より 著者:夢野久作
で……」 「石炭運びの途中で殺ったんか」 「図星なんで……ヘエ。もっとも最初から
殺る気じゃなかったんで、みんながあの小僧は女だ女だって云いましたからね。仕事にか....
「オンチ」より 著者:夢野久作
間は皆芝居の稽古だと思ってボンヤリ眺めているだろう……だから、真夜中の淋しい処で
殺るよりもズッと安全だっていう事を前から何度も何度も考えて、請合い大丈夫と思い込....
「焦点を合せる」より 著者:夢野久作
やしないよ。君を眠らして、麻雀の十箱やそこら頂戴したって仕様がなかろう。第一君を
殺るつもりならワザワザこんな処まで引張り込みやしないよ。学生の癖に意気地が無いん....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
なことを吐かせッ」 「嫌か」 「当たりめえだ!」 「じゃあ、話はそれまでのこと。
殺るか、いよいよ」 「おウ、催促がなくっても殺してやる」 伸びた猿臂―― ム....