» 殿さま

「殿さま〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

殿さまの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
は、ちがうちがう、お前は落第だ。さあ、他の者!』こんどは坊丸《ぼうまる》が、『お殿さま、四十二本でござります』『ああそんな不吉の数じゃない。駄目駄目、さあ、お次....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
い大きい声をふり立てて、士に迫って来た。 「あなたが独りで勉強しているのを見て、殿さまが若殿をよこして、学問の奥義を講釈させて上げようと思ったのです。それが判ら....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
持祈祷のすべはあるまいかと相談した。 住職は黙って聴いていた。 「して、それは殿さま奥さまのお頼みでござりまするか。又あなた方の御相談でござりまするか」 と....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ろくのも道理だ。かならず此の事は世間に沙汰してくれるな。こういうことのある為か、殿さま俄かに御不快で休んでいられるから、鶉の一件も今夜のことには行くまい。気の毒....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
年死んだので、世帯《しょたい》を畳んでしまいました」 「浅井の屋敷で死んだ者は、殿さまと……」 「いいえ、殿さまは……」 「まあ隠すな。おれはみんな知っている。....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
済まされないと云っています。娘のかたきばかりじゃあない、御主人のかたきだ。福田の殿さまには長年お世話になっている。今度お屋敷が潰れたについて、御用人も御家来衆も....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
証にしているので判らねえが、なにしろ町人じゃあありません。近所の噂じゃあ、旗本の殿さまか、大名屋敷の留守居か、そんな人らしいと云うのですが……」 「旦那は屋敷者....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
て薙刀や竹刀撃の稽古をする。まるで鏡山の芝居を観るようです。奥さまは勿論ですが、殿さまも時々に奥へお入りになって、女どもの試合を御覧になるのですから、女たちも一....
お姫さまと乞食の女」より 著者:小川未明
ことでございます。去年の春、御殿にお客がありまして、ご宴会のございましたときに、殿さまから、お姫さまに歌をうたって舞うようにとのご命令がありました。あの女は、そ....
殿さまの茶わん」より 著者:小川未明
く薄手にできている。これならば、こちらに命令をしてもさしつかえあるまい。じつは、殿さまのご使用あそばされる茶わんを、念に念を入れて造ってもらいたい。それがために....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
。これだけはいっておくが、わたしはいままで一度だって、なにもかもわしの物でとおす殿さまでもなければ、浪費家でもなかった。わたしの心はけっして世俗の幸福を追い求め....
一寸法師」より 著者:楠山正雄
ぎれに一寸法師は、そっとお姫さまが昼寝をしておいでになるすきをうかがって、自分が殿さまから頂いたお菓子を残らず食べてしまって、残った粉をお姫さまの眠っている口の....
一本のわら」より 著者:楠山正雄
も金は出すから、ゆずってくれないかと、ずいぶんうるさく申し込んできたものですが、殿さまが惜しがって、手放そうともなさらなかったのです。それがひょんなことで死んで....
瓜子姫子」より 著者:楠山正雄
とおばあさんに向かって、 「お前の娘は大そう美しい織物を織るという評判だ。お城の殿さまと奥方が、お前の娘の機を織るところが見たいという仰せだから、このかごに乗っ....
かえるの王様」より 著者:楠山正雄
りかえっていいました。 「ハインリヒ、馬車がこわれるぞ。」 「いいえ、いいえ お殿さま、 あれは馬車では ござんせぬ。 せっしゃのむねに はめたたが。 殿さま、....