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殿舎
「殿舎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
殿舎の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
古いだだっ広い、由緒の幾通りもありそうな構えで、大通寺の建築が豊太閤の桃山城中の
殿舎であったとすれば、この宿屋は、たしかに秀吉長浜時代の加藤虎之助とか、福島市松....
「源氏物語」より 著者:紫式部
。近代的な生活に適するような明るい家である。地方官の中のよい趣味を持つ一人一人に
殿舎をわり当てにして作らせていた。 源氏は今も尚侍《ないしのかみ》を恋しく思っ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
しても、現在の帝がこうした婿かしずきをあそばすべきでない、禁廷の中のお居間に近い
殿舎で一臣下が新婚の夢を結び、果ては宴会とか何とか派手なことをあそばすなどとは意....
「無月物語」より 著者:久生十蘭
もかく悪智慧をつけられないように、公子から離しておくにしかずと思い、花世を二階の
殿舎《でんしゃ》に追いあげ、食事も自分で運んで行くという念の入った用心をしていた....
「三国志」より 著者:吉川英治
明の地だった。董卓は、地を卜して、王城をもしのぐ大築城を営み、百門の内には金玉の
殿舎楼台を建てつらね、ここに二十年の兵糧を貯え、十五から二十歳ぐらいまでの美女八....
「三国志」より 著者:吉川英治
豊以下ほとんど斬り殺されるか生擒られてしまい、自称皇帝の建てた偽宮――禁門朱楼、
殿舎碧閣、ことごとく火をかけられて、寿春城中、いちめんの大紅蓮と化し終った。 「....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
なってもなかなか朝光を空に見せずにいたものだろう。 まだその頃のうち。六波羅|
殿舎の大屋根は墨を刷いて、内苑の篝はチロチロ衰えかけ、有明けの黒白もなお、さだか....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
は、浜辺と山の手から、北条勢のことごとくを、市街のなかへ追い込んで、鎌倉じゅうの
殿舎、諸屋敷、寺院、町屋のすべてを薪木とし、四方から蒸し殺しに焼き亡ぼそうとする....