母ちゃん[語句情報] »
母ちゃん
「母ちゃん〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
母ちゃんの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
心配を、この娘がしているのかと、驚いて、母親はあるのかときくと、いきなり、 「お
母ちゃん、きらいや」 と、その言葉のはげしさはなお意外で、ピリピリと動く痩せた....
「奈々子」より 著者:伊藤左千夫
との答えに、妻は安心して休みおった。それから少し過ぎてお児がひとり上がってきて、
母ちゃん乳《ちち》いというのに、また奈々子はと姉らに問えば、そこらに遊んでいるで....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
きりで見たことがないのかい。会いに行ったことなんかないのかネ」 「それはねエ、お
母ちゃんが一緒に会いにゆこうといってあたいを引張ってゆくことはあるんだけれど、い....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
ゃんに極っているのだよ」 「そのお姉ちゃんに僕、訊いてみたの。お姉ちゃんには、お
母ちゃんと、そいからお父ちゃんもいるのッて尋ねたらネ……」 「うん」 「お父ちゃ....
「未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
で額《ひたい》を横なぐりに拭《ふ》いた。 「あ、兄ちゃんが顔を泥だらけにした。お
母ちゃんに、いいつけてこようッと」 二郎は、ぱたぱたと縁側《えんがわ》をはしっ....
「化鳥」より 著者:泉鏡花
て、そうしてようようお分りになったのを、すっかり私に教えて下すったので、私はただ
母ちゃん母ちゃんてッて母様の肩をつかまえたり、膝にのっかったり、針箱の引出を交ぜ....
「雨」より 著者:織田作之助
池の中に放りこんだるぞ。かめへんか」 「かめへんわい。放りこんだら着物よごれて、
母ちゃんが洗濯せんならんだけや。そないなったら困るやろ」 困るもんかと、豹一を....
「蛍」より 著者:織田作之助
てそうしたのだが、やっぱり育ててくれて、礼を言いますと頭を下げると、椙は、さアお
母ちゃんといっしょに行きまひょ。お父ちゃんも今|堅儀で、お光ちゃんの夢ばっかし見....
「昨日・今日・明日」より 著者:織田作之助
になるか」 「なる。おっちゃん、ミネちゃんのお父ちゃんやな。ほな、ミネちゃんのお
母ちゃんは……?」 「…………」 赤井は鉛のように寂しくだまっていた。眼の奥が....
「大阪の可能性」より 著者:織田作之助
やすか。オーさん、おいやすお言いやすのどっせ。あんたはん、どないおしやすか」「お
母ちゃん、あて、かなわんのどっせ。かんにんどっせ」その会話は、オーさんという客が....
「「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
リジョリ※ ああ理髪屋さんだね。で、坊やはどこで生れたんだ」 「シドニーだよ。お
母ちゃんは、去年そこで死んじまったんだ。お父ちゃんは、それから兵隊附きのジョリジ....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
」 「のの様、おっぱい。……のの様、おっぱい。」 「まあ、のの様ではありません、
母ちゃんよ。」 「ううん、欲くないの、坊、のんだの、のの様のおっぱい。――お雛様....
「黒いちょうとお母さん」より 著者:小川未明
した。 『おじいちゃんのとこへ、いこうかな。』と、ぼんやり立っていますと、 『お
母ちゃんにしかられるからよしたがいい。』と、電線にとまっているつばめが幾羽も、口....
「谷にうたう女」より 著者:小川未明
てくるはずのねんねこを忘れてきたのに気がついて、 「長吉や、ここに待っておいで、
母ちゃんは、すぐ家へいってねんねこを持ってくるからな。どこへもいくでねえよ。」 ....
「雨」より 著者:織田作之助
まんと池へ放うりこんだるぞ、構へんか。構へんわい、放うりこんだら着物がよごれて、
母ちゃんが洗濯に困るだけや。困るもんかと、豹一の脇の下をかゝえたまゝ池の水へどぶ....