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「母君〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

母君の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
》を越前へ送って、将軍家の意をそれとなく忠直卿に伝えることにした。 忠直卿は、母君との絶えて久しき対面を欣《よろこ》ばれたが、改易《かいえき》の沙汰を思いのほ....
「三角形の恐怖」より 著者:海野十三
の恋は偶然なところから結ばれて秘密裡につづけられたので私達の間のことは恐らく君の母君とても御存知あるまい。 私は二十五といっても、全くお坊っちゃんであったし、....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
晶の玉の擦れる音、戦く裳と、震える膝は、漂う雲に乗る心地。 ああこれこそ、我が母君……と縋り寄れば、乳房に重く、胸に軽く、手に柔かく腕に撓く、女は我を忘れて、....
「妖僧記」より 著者:泉鏡花
去ってまず母上に請来れ）と、かように貴娘が仰せられし、と私より申さむか、何がさて母君は疾に世に亡き御方なれば、出来ぬ相談と申すもの、とても出来ない相談の出来よう....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
抱いた腕を、ぐいと背中へ捲きましたが、 （お退きと云うに。――やあ、お道さんの御母君、御母堂、お記念の肉身と、衣類に対して失礼します、御許し下さい……御免。） ....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
去りました、あの、そのものに、いやいや貴女、令嬢、貴女とは申すまい、親御でおわす母君が。いやいや……恐多い申すまい。……この蕎麦掻が、よう似ました。…… やあ....
「死者の書」より 著者:折口信夫
ります。 その耳面刀自と申すは、淡海公の妹君、郎女の祖父君｜南家太政大臣には、叔母君にお当りになってでおざりまする。 人間の執心と言うものは、怖いものとはお思い....
「赤い玉」より 著者:楠山正雄
居ついてしまいました。 この天日矛の八｜代めの孫に当たる人が、後に神功皇后のお母君になった方です。それから垂仁天皇のおいいつけで、はるかな海を渡って、常世の国....
「大正女流俳句の近代的特色」より 著者:杉田久女
秋のくれ 同 このかな女氏の句には、子のないものの或時の淋しさ。ものかたい母君にそだてられた家庭の婦人らしさ辛棒づよさが出ている。 雛ゆづる子なくて淋しか....
「雪の宿り」より 著者:神西清
珠玉を飾り金銀をちりばめ、その費え六十万｜緡と申し伝えておりますし、また義政公御母君｜御台所の住まいなされる高倉の御所の腰障子は、一間の値い二万｜銭とやら申しま....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
行きはどうなりましたか。母なき後の小児たちのありさまや、それを世話なさるあなたの母君、またそれを悲憐の眼で見つつその間にも仕事に出精せられるあなたのお姿を想像す....
「火葬と大蔵」より 著者:喜田貞吉
焼かれたとある。幸いにその四柱の御子達は、火中から飛び出されたと伝えているが、御母君の末路は不明である。或いはその産屋の中で、後世所謂火定の終を遂げられたのであ....
「古事記」より 著者:太安万侶
スケヨリ姫と結婚した時に、三人の弟たちを殺《ころ》そうとして謀《はか》つたので、母君《ははぎみ》のイスケヨリ姫が御心配になつて、歌でこの事を御子たちにお知らせに....
「魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
たと聞いて急にざわついた。 公正は語をつぎ、 「もう一つは先代夫人、即ち公高の母君の死について申上げたい。夫人は心臓麻痺で亡くなったのではなく、実は公高の三回....
「蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
けている若い女の傍に、倚り添うようにして一人の青年が立って居ます。女は文夫さんの母君、御木井男爵夫人と直ぐ分りました。男の方は父君男爵ではありませんでしたが、私....