»
毒
「毒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
毒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
烈な何物も知らずにいるんだ。そこに彼等の致命傷《ちめいしょう》もあれば、彼等の害
毒も潜《ひそ》んでいると思う。害
毒の一つは能動的に、他人をも通人に変らせてしまう....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
》りつけたのだろう。」と云ったそうだぜ。君なんぞは気をつけないと、すぐにメリメの
毒舌でこき下《おろ》される仲間らしいな。』三浦『いや、それよりもこんな話がある。....
「河童」より 著者:芥川竜之介
ざ》をつきながら、何度も繰り返してこう言いました。それからテエブルの上にあった消
毒用の水薬《すいやく》でうがいをしました。すると細君の腹の中の子は多少気兼ねでも....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
た。半《なか》ば硝子《ガラス》に雪のつもった、電燈の明るい飾り窓の中にはタンクや
毒瓦斯《どくガス》の写真版を始め、戦争ものが何冊も並んでいた。僕等は腕を組んだま....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
ょうね。
編輯者 何と云う論文ですか?
小説家 「文芸に及ぼすジャアナリズムの害
毒」と云うのです。
編輯者 そんな論文はいけません。
小説家 これはどうですか?....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
した覚えがないくらいですよ。
「ですから犬が死んだ時には、そりゃ御新造には御気の
毒でしたが、こちらは内々《ないない》ほっとしたもんです。もっともそれが嬉しかった....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
云い、地金《じがね》と云い、見事な物さ。銀の煙管さえ持たぬこちとらには見るも眼の
毒……」
調子にのって弁じていた了哲《りょうてつ》と云う坊主が、ふと気がついて....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
わたしはこの婆さんにいろいろの話を聞かせて貰いました。就中《なかんずく》妙に気の
毒だったのはいつも蜜柑《みかん》を食っていなければ手紙一本書けぬと言う蜜柑中
毒の....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
ほど自然であった。もし真率《しんそつ》と云う語《ことば》が許されるとすれば、気の
毒なくらい真率であった。従って、彼は彼等に対しても、終始寛容の態度を改めなかった....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
取り合わなかった。姉はすぐに怒り出した。そうして父に背を向けたまま、口惜しそうに
毒口《どくぐち》を利《き》いた。
「たんと慎ちゃんばかり御可愛《おかわい》がりな....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
》しゅうございます。」
女は涙を呑みながら、くるりと神父に背を向けたと思うと、
毒風《どくふう》を避ける人のようにさっさと堂外へ去ってしまった。瞠目《どうもく》....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
《けずね》でも人間の脚ならば我慢《がまん》しますから。」
年とった支那人は気の
毒そうに半三郎を見下《みおろ》しながら、何度も点頭《てんとう》を繰り返した。
「....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
小切手を見ると、急に愛想がよくなりました。 「こんなに沢山頂いては、反って御気の
毒ですね。――そうして一体又あなたは、何を占ってくれろとおっしゃるんです?」 「....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ソク(灯用)。これは減ずることは出来ない。またファラデーの熱心や能力に対して気の
毒ではあるが、王立協会のただ今の財政では、これを増す余地は絶対にない」ということ....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
なってしまった。聞けば、この老人も悲しい悲しい身の上ばなしを持っていた。ああ気の
毒なひとだ、と思う気持が、彼等の間にいつしか深い友情を生むようになった。とうとう....