毒にも薬にもならない[語句情報] » 毒にも薬にもならない

「毒にも薬にもならない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

毒にも薬にもならないの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「道草」より 著者:夏目漱石
かし彼の態度は明らかにこの予期の裏を行った。金の問題にはそれぎり触れなかったが、毒にも薬にもならない世間話を何時までも続けて動かなかった。そうして自然天然｜話頭....
「黄鳥の嘆き」より 著者:甲賀三郎
いるよ」 重武の話で、彼は又そろ／＼不機嫌になって来たので、再び話題を転じて、毒にも薬にもならない世間話をしていゝ加減の所で切上げて来た。 帰りがけに彼は機....
「あそび」より 著者:森鴎外
thique な表情をするか、そうでなければ、顔を蹙めるのである。書いてあるのは毒にも薬にもならないような事であるか、そうでなければ、木村が不公平だと感ずるよう....
「食堂」より 著者:森鴎外
。 木村の左に据わっている、山田というおとなしい男が詞を挟んだ。この男はいつも毒にも薬にもならない事を言うが、思の外正直で情を偽らないらしいので、木村がいつか....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
大きな便宜を供してくれる。房州で集めた船夫《せんどう》たちは、普通の船夫以上には毒にも薬にもならないが、その道にかけては安心でもあり、上陸して善良なる土着民とな....
「ヒューメーンということに就て」より 著者:豊島与志雄
えばもっとも凡庸なものである。 ヒューメーンというわりに響きのいい仮面の下に、毒にも薬にもならないような多くのつまらないものが逃げこんでくる。安価な人情味とい....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
くるように、下劣で悪徳にみちていることは、いちばん下等な堕落、つまり盲のもぐらや毒にも薬にもならない蛆虫にも劣る卑しい状態のようにおもわれた。人がその仲間をどう....
「愛読した本と作家から」より 著者:黒島伝治
僕はそんな気がしている。がそれは当然らしい。中には、毒になるものがあるし、また、毒にも薬にもならない、なんにも、役立たないものもある。 空腹のとき、肉や刺身を....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
が飛び込んで来た。見ると、よくこの界隈にもうろついている土佐犬で、飼主の佐平次は毒にも薬にもならない鋳掛け屋渡世の小堅人だが、どうしてどうして犬だけは大したもの....