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毒毒しい
「毒毒しい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
毒毒しいの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
だちに馬の鞍壺を見改めると、愈々出でて愈々奇怪!――思うだにぞっと身の毛のよだつ
毒毒しい生蛇が、置き鞍の二枚皮の間から、にょっきりと鎌首を擡《もた》げていたので....
「ナポレオンと田虫」より 著者:横光利一
が、ルイザはナポレオンの権威に圧迫されていたと同様に、彼の腹の、その刺繍のような
毒毒しい頑癬からも圧迫された。オーストリアの皇女、ハプスブルグの娘は、今初めて平....
「旅愁」より 著者:横光利一
っていくのだからな。気の毒なものだ。」
黙っている久慈の顔にさっと紅がさすと、
毒毒しい皮肉な微笑が一瞬唇を慄わせたが、それもすぐ沈んで彼は黙りつづけた。まだ矢....
「或る少女の死まで」より 著者:室生犀星
ね。」 こう言って私の顔をちらと見た。その視線は明らかに勝利者の苛酷な、むしろ
毒毒しい光を帯びていた。 私は脣を噛んだ。 「それだけ差上げれば示談にしてくれ....