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比する
「比する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
比するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
になる。しかしこの力は正しくニュートンの導いた通り太陽から遊星への距離の自乗に反
比することいわゆる重力であるべきであって、すなわち、スウェデンボルクの所説は全く....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
鈎政」に型を授けて、特に造らせしものに係る。これを結びたる天糸を釣る織細の釣具に
比する時は、都人士の夢想にも及ばざる粗大頑強のものたるは言うまでもなし。 さて....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
に当たりてまた濁水と混じ、腐敗の宗教となる。もし、これを今日インドに伝わるものと
比するときは、その清濁の別、判然知ることを得るなり。政教子曰く、その清きもの果た....
「西航日録」より 著者:井上円了
の港口なり。万国の船これに出入し、万国の人ここに輻湊し、その盛況これを十四年前に
比するに、ほとんど別天地の観あり。その地赤道に接すといえども、常に濃陰日光をとざ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
て断然意を決して、南球周遊の途に上るに至る。 けだし、北半球はこれを人の年齢に
比するに老朽せるもののごとく、これに反して南半球は血気さかんなる青年時代のごとく....
「妖怪学」より 著者:井上円了
、訪問、会合、旅行、またその割合多きにおれり。しかして病気の夢、これを他種の夢に
比するに、その割合やや多きは、当時、病気療養のためその地にありて、多少懸念すると....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
とごとく休息するをもって、その一部分に集まるところの心力の分量、これを他の部分に
比するに、その割合ことに多きにより、一は一部分の思想ひとりその作用を営み、他の部....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
匹夫の手に果てたる英雄の最期を聞く如き感がある。一書肆の災を以て歴史上の大事件に
比するは倫を失したもので聊か滑稽に類するかも知れないが、昨日までは金銀五彩の美く....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
お本職を指して米国市俄古の悪漢団長アル・カポーンに買収されたる同市警察署長某氏に
比するものあるは憤慨を通り越して、そぞろ噴飯を禁じ得ざるなり」(警視庁において、....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
トの女王ナズリ陛下、イタリアは皇甥スポレート侯爵。こうした方々が、白壁の小家が櫛
比するこの狭衝の町、また、イラクのバグダットと肩をならべる世界一暑い首府の――ム....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
に堪え得られるだけの非常に強壮な肺を持って居るです。私どもの肺はチベット人の肺に
比すると大方半分しかなかろうと思います。ですから肺が自然と圧迫されるのか突き出す....
「特殊部落と通婚問題」より 著者:喜田貞吉
百五十二件を計上している。しかしそれを同年間の部落内結婚数一万四千五百六十九件に
比すると、僅かに総数の三十二分の一にしか当っておらぬ、しかもそれが大阪朝日新聞神....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
しょうし、武勇勝れて向う意気の強い、然諾を重んじて君の御為には生命を鴻毛の軽きに
比するという、武士道的な先住民の性質も受けております。手先の技巧の勝れて、込み入....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
立せられた法輪寺の三重塔、及びこれと殆ど年代を同じゅうすと認むべき法起寺三重塔に
比するに、様式の推移上これらよりも後るるものにあらざるが如しと言っておられるので....
「明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
、自由でもない。客観的な現実はそのまゝこゝへは反映していない。「一兵卒」はこれに
比すると、量は十分の一にも足らないが、現実は遙かに歪められず自由に掴まれている。....