比翼塚[語句情報] » 比翼塚

「比翼塚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

比翼塚の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
新生」より 著者:島崎藤村
の人達は終生変ることのない精神的な愛情をかわしたなんて書いてありましたっけ。まあ比翼塚《ひよくづか》のようなものですね。でも君、青苔《あおごけ》の生《は》えた墓....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ねど秋の日暮るる 前にいった瀧泉寺門前の料理屋|角伊勢の庭内に、例の権八小紫の比翼塚が残っていることは、江戸以来あまりにも有名である。近頃はここに花柳界も新し....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
らないものでもなかったのに、生きておるやら死んだやら、これがまことの二人ならば、比翼塚でも建てましょうにと、しんみり承わっていたところでござります」 不思議で....
死後」より 著者:正岡子規
透間がない、わたしの棺は、そんなにしっくりと出来て居る。というたのである。まさか比翼塚でも二つの死骸を一つの棺に入れるわけでも無いから、そんな事はどうでもいいの....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
》を挙げて躍り狂うのでありました。「偉い! 楠公《なんこう》以上、赤穂義士以上、比翼塚《ひよくづか》を立てろ!」というようなことになるのであります。 けれども....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
へ腹這いになって下をのぞいて見ると、食事を了《おわ》ったお歴々の連中は、しきりに比翼塚《ひよくづか》の噂をしているらしい。結《ゆわ》かれている平吉はと見れば、死....
目黒の寺」より 著者:岡本綺堂
るる ◇ 前にいった滝泉寺門前の料理屋角伊勢の庭内に、例の権八小紫の比翼塚が残っていることは、江戸以来あまりにも有名である。近頃はここに花柳界も新し....
里の今昔」より 著者:永井荷風
われていた。その頃年少のわたくしがこの寺の所在を知ったのは宮戸座の役者たちが新|比翼塚《ひよくづか》なるものに香華を手向けた話をきいた事からであった。新比翼塚は....
」より 著者:岡本かの子
木食上人が架けたというが、たぶん、南蛮式とでもいうのだろう。 ――白井権八小紫の比翼塚の碑があった。 ――十年ばかり前に俳諧師が建てたというね。上方の心中礼讃熱....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
寺を思い出した。この寺には何でも司馬江漢や小林平八郎の墓の外に名高い浦里時次郎の比翼塚も建っていたものである。僕の司馬江漢を知ったのは勿論余り古いことではない。....
随筆銭形平次」より 著者:野村胡堂
の浪子不動が土地の名物として存在を主張している。雑司ヶ谷の島村抱月、松井須磨子の比翼塚《ひよくづか》は、生々しい記憶が付き纏っているが浅草には白井権八と小紫の比....