民力[語句情報] » 民力

「民力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

民力の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
らば、日本の生産力もまた必ず多大の増加を見る事は疑いを容《い》れまい。こんな事は民力の発展などは眼中にない愚劣政治家共に話したとて分るまいが、真に国家の前途を憂....
戦争中止を望む」より 著者:伊丹万作
と思う。科学を軽視した報いがいかなるものか。物力を軽蔑した結果がいかなるものか。民力、民富の発展を抑制した罰がいかなるものか。それらの教訓こそはこの戦争が日本に....
桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
白石が、そのなかで信長成功の理由を色々挙げたうちに、 応仁の乱後の人戦闘を好みて民力日々に疲れ、国財日々乏しかりしに備後守信秀|沃饒の地に拠つて富強の術を行ひ耕....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
場合に敵国に対して応戦は出来ない、……殊に最近のわが国内の情勢は、年々災害を重ね民力は疲弊して行くばかりではなく、社会政策的施設等につき多大の考慮を要する時であ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
気の煽動でどうでもなるんだから、尊敬だの自由だの言わん方がいい、権力の濫用より、民力の濫用の方が厄介千万です」 三 二人は議論を交わしながら....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
に天下に大望を持っていただけあって、民政のことには深く意を用いて、租税を軽くし、民力を養い、大いに武を天下に用うるの実力を蓄えたと見える、今日、尾州に行ってよく....
役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
て再び刀をかつぎだすようなことを唱えはじめたのです。彼らの「民心統一」といい、「民力涵養」といい、「淳風美俗」というものがすなわちそれです。しかし、彼らの「復古....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
辛苦も思いやらず、われのみ、公務の出先、閑をぬすみ、酒肉を漁り、君威をかさに着て民力を枯らすなどとは悪吏の典型的なるものじゃ」 「…………」 「わしの首を斬って....
三国志」より 著者:吉川英治
生っ。官位がなんだっ。官職がない者は、人間でないように思ってやがる。馬鹿野郎ッ。民力があっての官位だぞ。賊軍にさえ、蹴ちらされて、逃げまわって来やがったくせに」....
三国志」より 著者:吉川英治
を布いた。 こうして「いなご飢饉」と戦争に、草の芽も枯れ果てた領土へのぞんで、民力の恢復を計ったので、百姓たちのひとみにも、生々と、希望がよみがえって来た。 ....
三国志」より 著者:吉川英治
すばかりである。豪奢雄大、この世に譬えるものもない。 ――が、たちまち一面に、民力の疲弊という暗い喘ぎが社会の隅から夕闇のように漂い出した。巷の怨嗟。これはも....
随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
らどうか。また米国や英国ならどうか。この自国の腹部へできた重症の治癒には、国智と民力を集中して快スピードの政治力と隣人愛とを見せ合うだろう。のろのろした時は措か....