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民族性
「民族性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
民族性の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
し「いき」という語がわが国語にのみ存するものであるとしたならば、「いき」は特殊の
民族性をもった意味であることになる。しからば特殊な
民族性をもった意味、すなわち特....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
の戦争は主として国内の戦争であり、民族戦争の如き深刻さを欠いていた。殊に平和的な
民族性が大きな作用をして、敵の食糧難に同情して塩を贈った武将の心事となり、更に戦....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
うな時だ。よりよき社会を求めるためには一切の中世的なものをも否定して、古代日本の
民族性に見るような直さ、健やかさに今一度立ち帰りたいと願う全国幾千の平田門人らの....
「天馬」より 著者:金史良
は火のような熱情に燃えて激しい息づかいをしながら叫んだ。 「僕はこういう度し難い
民族性を考えると悲しくてならないんだ、田中、おう君、僕の気持を分ってくれるか!」....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
は主として民族的特色を持っていることは事実である。そこで人々は、範疇のこの原始的
民族性を利用して、特に歴史科学や社会科学の理論に於て、或る民族に固有な歴史学や或....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
経てレーニンは、この要点の最も明快で鋭い理解者であった。 今日、階級性と並んで
民族性や国民性が唱えられているが、之は真理の国民的・民族的・事実上の特色を指すだ....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
が叫ばれているのも、滔々と迫るファシズムの嵐のなかにおいては緊要な現実だ。科学の
民族性や、知識偏重論が横行する世間だから、科学の国際性を主張し、科学的精神の高揚....
「映画と民族性」より 著者:伊丹万作
うえ、さらに流出し国境の外へひろがつて行く。しかしいかに優れた芸術でもあまりにも
民族性が濃厚で国際性に乏しい場合は他邦で理解せられず、したがつて国境を越えない場....
「北斗帖」より 著者:違星北斗
は生きよ俺の此の歌 ウタリーは何故滅び行く空想の 夢より覚めて泣いた一宵 単純な
民族性を深刻に マキリもて彫るアイヌの細工 アイヌには熊と角力を取る様な 者もあ....
「哲学の現代的意義」より 著者:戸坂潤
の歴史的発展の模様を見ることだ。それは思想の発達史なのだ。自然科学は階級性からも
民族性からも独立なものだ、というようなことが自然科学専門家によって大いに唱えられ....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
これより先き、私はステップニャツクの『アンダーグラウンド・ラシヤ』を読んで露国の
民族性及び思想に興味を持ち、この富士の裾野に旅した時も行李の中へ携えて来たが、『....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
導啓発に拠るのであります。特に仏教における先覚者の指導啓発ぶりは、全く仏教をわが
民族性に適切妥当ならしめ、その滋養分吸収を容易ならしめたるのみならず、仏教を以て....
「日本の民衆と「日本的なるもの」」より 著者:戸坂潤
はない、今日の文化意識を貫徹する根本問題なのだ。 日本的なものの代行者として、
民族性が最も屡々問題にされている。だが之は民族理論へ解消したり民族理論から出発し....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
示している一例とも考えられる。 日本の戦争は主として国内の戦争であり、かつまた
民族性が大きな力をなして戦の内に和歌のやりとりとなったり、或いは那須与一の扇の的....