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民衆的
「民衆的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
民衆的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
意義を持っているかのように持ちあつかわれている。 その筋の宣伝や布告が日に増し
民衆的になり、言文一致に近づいて、債券のまき上げ方? なぞは玄人《くろうと》が舌....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
のではない。しかもほんとうの水貝に比較すれば、その価が廉くて、夏向きで、いかにも
民衆的であるところが此の「水貝」の生命で、いつの時代に誰が考え出したのか知らない....
「惜別」より 著者:太宰治
うよりは、Roman ですものね。僕は俗人のせいか、あまり高尚な風景や詩よりも、
民衆的な平易な物語のほうが好きです。」 「松島よりも松島座、ですか。」私は田舎者....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
弁士は英雄不必要を唱えました。英雄の対象は奴隷であるといいました。偶像を破壊して
民衆的にならねばならぬといいました。はたしてそうでしょうか、ああはたして然るか」....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
りませんが、歌扇という女役者が座頭で男の立役を演じ、なかなか人気があっていわゆる
民衆的な劇場として、三崎座のファンは相当多かったものです。喜どんも箱車を傍の空地....
「戯曲復興の兆」より 著者:岸田国士
ものであり、クロォデル、ジュウル・ロマン、ジロォドウウの流れを汲んで、しかも一層
民衆的な演劇の創造を目指したものゝように思われる。 時を同じくして、わが戦後の....
「演出者として」より 著者:岸田国士
、おおらかな人生の歌を唱つているのである。 なによりも、ゴーリキイ自身のロシア
民衆的な本質が、この作品のなかで、分裂し、対立し、衝突し、渦巻き、乱舞しているす....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
いない、と云った。其の理由と云うのは、民衆芸術論の謂わゆる提唱者等が、まだ本当に
民衆的精神を持っていない事、従って又今日の芸術に対する
民衆的憤懣を持っていない事....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
にも、心で会得することができるので、その実践的の気持ちを支配する力を持つために、
民衆的となりやすいいいところもあると思います。一つの共存の意識が、違った表出の仕....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
た――処刑が公開を禁止されんことである。これは快諾された。なぜなら、彼に同情する
民衆的動揺の機会は、なお皆無とはいえなかったからである。彼以前のあらゆる政治犯の....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
びその事業を始めるだろう人々に、金持に対する貧乏人の、なまけものに対する労働者の
民衆的革命という考えを伝えなければならない、とも考えなかった。 何等の新しい思....
「囚われたる現文壇」より 著者:小川未明
、これらの作と雖も或る特殊階級の人々には必要なものかも知れぬが、然し此等の作品が
民衆的であるべき目的を度外視して、或る特殊な有産階級とか知識階級の為めにのみ作ら....
「民衆芸術の精神」より 著者:小川未明
私は、思い出すまゝ、偶然ミレーを最初に例として言ったが、同じく、悲痛な、そして、
民衆的な、言い換えれば人間的な、共に、人の心を動かさずには止まない、真実の存在を....
「偶言」より 著者:津田左右吉
てはならぬ。芸術的素地のない社会に偉大な芸術家は現われぬ。ここに芸術の根柢に潜む
民衆的要素がある。 肥沃の土地には雑草が茂る。雑草が茂るところでなくては、美し....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
るべきである。 音楽が今までに、ベートーヴェンの音楽の高さにおいてこそ、偉大な
民衆的音楽の条件を具体化したとすれば(『エグモント』や『第五交響曲』またはわれわ....