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「民間〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

民間の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
そ交際嫌いで通っているが、その頃は洋行帰りの才子《さいし》として、官界のみならず民間にも、しばしば声名を謳《うた》われたと云う噂の端《はし》も聞いていた。だから....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
た身には苦にならず、町中を見つつ漫に来た。 惟うに、太平の世の国の守が、隠れて民間に微行するのは、政を聞く時より、どんなにか得意であろう。落人のそれならで、そ....
思い」より 著者:伊丹万作
ば、一刻も早く、それを提示して指導の実をあげてもらいたい。 事変以来、官庁側の民間に対する指導方式の中には、「禁止しないが、自発的に取りやめろ」とか、「方法は....
戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
つきりしていると思つているようであるが、それが実は錯覚らしいのである。たとえば、民間のものは軍や官にだまされたと思つているが、軍や官の中へはいればみな上のほうを....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
に属していたとかで、そしてそれだけなら何も問題はなかったのであるが、そこが改めて民間に払下げられることになったという、……もう十七八年も前の話に遡らなければなら....
式部小路」より 著者:泉鏡花
りが違うと見えて、可いなアーッていやあがるんで。 こう、為朝は、おらが先祖だ。民間に下って剃刀の名人、鎮西八郎の末孫で、勢い和朝に名も高き、曾我五郎|時致だッ....
妖怪学」より 著者:井上円了
にて解釈すべからざるものあり。これを妖怪といい、あるいは不思議と称す。その種類、民間に存するものいくたあるを知らずといえども、これを大別すれば左の二種となる。 ....
迷信解」より 著者:井上円了
た、祈祷者が神酒徳利に鰍をいれたる話は、『閑際筆記』に見えておる。多分その当時、民間にて評判されし出来事であろう。また、高等の『修身書』に出でたる徳川家康が西方....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
信拠すべからざるを知る。なんとなれば、数年前すでに本邦に入りしもの、なんぞ久しく民間に伝わらずして、昨今はじめて流行するに至りしや、その理はなはだ解し難し。たと....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
坐していたら必ず新生面を拓く種々の胸算があったろうと思う。正倉院の門戸を解放して民間篤志家の拝観を許されるようになったのもまた鴎外の尽力であった。この貴重な秘庫....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
もこれが自分の抱懐の一つである、」云々。 果して二葉亭のいう如くその頃の日露国民間に暗雲が低迷していたか否かは別であるが、国家を憂うる赤誠はこの一場の卓上話の....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ならず、かえってはるかにその上に出ずるなり。今、政府の事業たる高山危峰のごとし、民間の事業たる広原大沢のごとし。もし、その品位の高低を較すれば、民間の事業はある....
西航日録」より 著者:井上円了
在バルレー村に転寓す。 二月十二日、英国北部バルレー村に転住せし以来、もっぱら民間の風俗、習慣、教育、宗教の状態を視察し、大いに得るところあり。この北部はリー....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
大幸これに過ぎざるなり。 著者しるす 近年もっぱらわが国の社会教育、地方教育、民間教育に従事せし以来、自ら思うに、戦勝国の国民として世界に活動するには、海外の....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
これには高射砲等の製作の会社を造り急速に生産能力を高めねばならぬ。総て兵器工業は民間事業を特に活用するを要するものと信ずる。各種会社、工場等は自ら高射砲を備えし....