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「気に入り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

気に入りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ンは女性に対してもろく、甘かったから、それほど男の心を誘うような女はたちまち彼の気に入り、特に彼が彼女の両親の邸を訪ねてからそれが強くなったことにふしぎはあるま....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
った。三人きょうだいがある内でも、お律《りつ》の腹を痛めないお絹が、一番叔母には気に入りらしい。それには賢造の先妻が、叔母の身内《みうち》だと云う理由もある。―....
秋山図」より 著者:芥川竜之介
、画は見ていれば見ているほど、ますます神妙を加えて行きます。 「いかがです? お気に入りましたか?」 主人は微笑を含みながら、斜《ななめ》に翁の顔を眺めました....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
象たるに足りるか? その神は、自己の独子の犠牲によりて、初めてその怒りを解き、お気に入りの少数者のみを天国に導き入れて、未来永劫、自己に対する讃美歌を唄わせて、....
銀座は昔からハイカラな所」より 著者:淡島寒月
先き、つまり尾張町寄りの処にもありました。現に私がこの店で帽子を見てそれが非常に気に入り、父をせびって買いに行った事がありましたが、値をきいて見ると余り高価だっ....
活人形」より 著者:泉鏡花
て有名く、人の活血を火吸器と渾名のある男なり。召連れたる下男は銀平という、高田が気に入りの人非人。いずれも法衣を絡いたる狼ぞかし。 高田は得三を見て声をかけ、....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
ばらな竹の木戸を、手を拡げつつ探り当てて、 「きっと飲ませますよ、この戸の工合が気に入りました」 と勢よく、一足先に上ったが、程もあらせず、ざわざわざわと、落葉....
革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
放つ。峰から見透しに高い四階は落着かない。 「私も下が可い。」 「しますると、お気に入りますかどうでございましょうか。ちとその古びておりますので。他には唯今どう....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
すか。」 「ああ。」 また頷けば軽く頂き、帯の間に挟みしが、 「木戸のがね、お気に入りませんだったら叱ッてもらってあげますから、腹を立てないで毎晩、毎晩、いら....
眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
。はぐらかすとは様子にも見えないから、若い女中もかけ引きなしに、 「旦那さん、お気に入りまして嬉しゅうございますわ。さあ、もうお一つ。」 「頂戴しよう。なお重ね....
夜行巡査」より 著者:泉鏡花
を慕うてもらいたいものだ」 女はこらえかねて顔を振り上げ、 「伯父さん、何がお気に入りませんで、そんな情けないことをおっしゃいます、私は、……」と声を飲む。 ....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
さんと一緒になると決心しろ」と言うてくれたのです。兄は元からおとよさんがたいへん気に入りなのです。もう私の体はたいした故障もなくおとよさんのものです。ですから私....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
役所の役人で、吉弥の帰京を待っている者――たびたび花を引きに来るので、おやじのお気に入りになっているのかも知れないと推察された。 一四 その跡に残っ....
作画について」より 著者:上村松園
でした。それだけ言ったきりで、陳謝の意も表さず、責任のない顔をしているのが私には気に入りませんでした。亀遊をかいた当時の私は「女は強く!」ということを心から叫ん....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
がら、やさしく中国服の少女にいった。梨花は福建省生れの美しい少女で、少将の大のお気に入りの女給仕だ。 「では、ここに――」 と、梨花は紅茶器の盆を卓子の上にお....