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気まぐれ
「気まぐれ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
気まぐれの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ドの切りひらいてゆかねばならぬ路は、田舎の浮気娘の心に通じていて、そのまわりには
気まぐれや浮気の迷路があり、絶えず困難や障壁が次々とあらわれるのだ。それに、彼が....
「初雪」より 著者:秋田滋
飛び交っている、目映いばかりに照りはえた青空を見上げたり、遠くエストゥレル山塊の
気まぐれな峯の姿を眺めたり、また近く足もとに寄せて来る静かな海の綺麗な紺碧の水に....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
ちがう。兄は、あの女がたれといっしょにいるのを見ても、黙っている。あの女の一時の
気まぐれは、
気まぐれとして、許しているらしい。が、自分は、そういかない。自分にと....
「蜜柑」より 著者:芥川竜之介
とする、――その理由が私には呑みこめなかった。いや、それが私には、単にこの小娘の
気まぐれだとしか考えられなかった。だから私は腹の底に依然として険しい感情を蓄えな....
「或る女」より 著者:有島武郎
い。思いきり泣きたい時でも知らん顔をして笑って通していると、こんなわたしみたいな
気まぐれ者になるんです。
気まぐれでもしなければ生きて行けなくなるんです。男のかた....
「或る女」より 著者:有島武郎
。今度の船には飛んでもない一人の奥さんが乗り合わしていてね、その人がちょっとした
気まぐれからある事ない事取りまぜてこっちにいってよこしたので、事あれかしと待ち構....
「星座」より 著者:有島武郎
からなあ。柿江は途中で道を間違えるに違いないしと。西山、貴様はまた天からだめだ。
気まぐれだから送り狼《おおかみ》に化けぬとも限らんよ。おたけさん、まあ一番安全な....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
なると、橋むこうの、屋根を、ひょいひょいと手踊り雀、電信柱に下向きの傾り燕、一羽
気まぐれに浮いた鴎が、どこかの手飼いの鶯交りに、音を捕うる人心を、はッと同音に笑....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
水鉢の傍、大きな百日紅の樹の下に風船屋などと、よき所に陣を敷いたが、鳥居外のは、
気まぐれに山から出て来た、もの売で。―― 売るのは果もの類。桃は遅い。小さな梨....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
その癖、明日になって、舞台で見たが可い。誰も、富士も三保の松も視めちゃあいない。
気まぐれに、舞を見るものも、ごま点と首ッぴきだから、天人の顔は黒痘痕さ。」 八....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
この年になつてもいまだにその節まわしが耳に残つているところをみると人間の記憶力の
気まぐれな選択作用に驚かされる。 そのころ松山には四つの芝居小屋があつた。四つ....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
ふるくからの習慣をまもって、平和に暮らしている村の人たちは、この男のやることが
気まぐれで、ひどく変わっているように思えた。 「黒馬旅館では、よくあんな変わった....
「海底大陸」より 著者:海野十三
とおどろくべき秘密がかくされているように思えてくるんだ。船にのりつけないじぶんの
気まぐれかしら」 スミス警部は、首にかけた双眼鏡のつり革をいじりながら、ひとり....
「火星兵団」より 著者:海野十三
そばにいる間に、せめて問題解決の糸口でも見つけておかないと、後がたいへんである。
気まぐれな蟻田博士は、いつまた気がかわって、どこかへ姿をかくしてしまうかもしれな....
「鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
杯に出て、しきりに奇妙な売声をはりあげて、客を呼んでいた。 三千子は、ふとした
気まぐれから、南京豆を売っている露店の前で足を停め、 「あんちゃん。おいしいとこ....